商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2025/07/29 |
| JAN | 9784101202440 |
- 書籍
- 文庫
らんたん
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商品レビュー
4.1
49件のお客様レビュー
自身も私立女子中高出身であったこともあり、女子教育に奔走した恵泉創立者の物語に興味があって読みました。 今当たり前とされている女性の教育を受ける権利や参政権、社会進出はこの時代の方々のおかげであると、感謝の思いが溢れた。史実を元にしたフィクションなので、現実はこれよりも大変だっ...
自身も私立女子中高出身であったこともあり、女子教育に奔走した恵泉創立者の物語に興味があって読みました。 今当たり前とされている女性の教育を受ける権利や参政権、社会進出はこの時代の方々のおかげであると、感謝の思いが溢れた。史実を元にしたフィクションなので、現実はこれよりも大変だっただろうな…と思いを馳せました。 戦禍でも学校運営(教育)を途絶えさせてはいけない、次の世代は今の世代より必ず優れている、という道先生の言葉が印象に残り、母や娘にも読ませたい作品となりました。 (柚木麻子さんの作品を初めて読んだけど、内容のせいもあってか同じような話・エピソードが人を変えて何度も繰り返されるな〜とも思ってしまった。「それが〇〇と知るのはその〇年後のことだった」というような言い回しも頻出してた。)
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恵泉女学園創立者の河井道を主人公に、明治期以降、日本の女性の地位向上に奮闘した人々を描く大河小説。 明治期、まだ女性は「家」に従属するものであり、独立した「個」とは見做されていなかった。 個人の夢なんかより「奥様」になり子をなすことを要請する日本社会に抗い、女子の自立を目指した...
恵泉女学園創立者の河井道を主人公に、明治期以降、日本の女性の地位向上に奮闘した人々を描く大河小説。 明治期、まだ女性は「家」に従属するものであり、独立した「個」とは見做されていなかった。 個人の夢なんかより「奥様」になり子をなすことを要請する日本社会に抗い、女子の自立を目指した津田梅子が主宰した女子英学塾。 そこから、主人公の河井道をはじめ多くの女性が、日本の女性の地位向上のために立ち上がっていく。 新渡戸稲造、津田梅子に始まって、平塚らいてうや山川菊栄、市川房枝…などなど、歴史で習った有名人が出るわ出るわ。 こんなにも多くの人たちが、それぞれにできるやり方で世の中を変えようと奮闘してきたのかと、頭が下がる思いになる。 主人公の河井道は、キリスト教の「シェアの精神」を体現した人物で、自らの善意は惜しみなく分け与えるとともに、他人の善意も有り難く受け取る。そうやって、感謝の輪が広がり、活動の輪が広がっていく姿は、まさに河井道が若き日に留学先のブリンマー大で見たランタンの継承そのもののようだ。 小説の組み方も、過剰な装飾はしない。ただただ、河井道ら、多くの登場人物の生き様がもう重厚なドラマなのである。とはいえ、それを引き立てるためのちょっとした仕掛け(随所で形を変えて登場する"暗闇"は旧時代の象徴だろうし、ちょっと可哀想な描かれ方をしている徳富蘆花や有島武郎は分かりやすい対比)を散りばめているところに、著者のうまさを感じた。 700ページを読み切ったとき、河井道ら、この激動の時代を戦い抜いた彼女たち自身が希望の灯となり、その灯が次から次へと広がって、暗闇を明るく照らし出す……そんな情景が自然と心に浮かんだ。 教育の重さを改めて感じ、少なくとも我が子の親としての自分の責任を感じて背筋を正す思いだ。
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- ネタバレ
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津田梅子から戦後まで、連綿と続くシスターフッドの物語。 メインは、恵泉女学園の創始者、河井道と教え子の一色ゆり。 解説は村岡恵里で、もしやと思ったら村岡花子の義理の孫だった。 明治~昭和まで、活躍した女性たちがたくさん登場するが、みんなそれぞれに考えがあり、決して一枚岩ではない。 それでも、女性の地位向上のためにゆる~く連帯する様子がシスターフッドなのか。 しかし、登場する男性は総じてクズばかり。 まともな男が、ゆりの夫の一色乕児しかいない。 あ、新渡戸稲造も良い男に描かれていた。 有島武郎に至っては、相当ひどい書かれようである。 その有島が、道の心の闇を照らす亡霊として、死後も登場し続けるのもまた興味深い。 それにしても、明治の頃から日本の男は、若い女性が楽しそうにしているのが気に入らないんだな……。 「女が死なないとドラマにならない」って、なんだそりゃ。
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