商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2025/04/22 |
| JAN | 9784122076402 |
- 書籍
- 文庫
夜の道標
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夜の道標
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商品レビュー
3.9
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芦沢央さん『夜の道標』 ------------ 1. 背景、テーマ:1996年、「正しさ」が変容する過渡期の闇 物語の舞台は1996年から1998年。 それは現代のような「発達障害」という概念が定着する前夜です。「精薄(精神薄弱)」という言葉がまだ公然と使われ、旧優生保護法...
芦沢央さん『夜の道標』 ------------ 1. 背景、テーマ:1996年、「正しさ」が変容する過渡期の闇 物語の舞台は1996年から1998年。 それは現代のような「発達障害」という概念が定着する前夜です。「精薄(精神薄弱)」という言葉がまだ公然と使われ、旧優生保護法の影が色濃く残る時代です。 法律や社会が掲げる「支援」や「善意」が、実は当事者を深く傷つけ、否定するものであったとしたら? 本作は、「良かれと思ってなされたことが、人を死に追いやる」という救いのない逆説をテーマに、時代が生んだ悲劇を浮き彫りにします。 ------------ 2. 物語の中心人物:交錯する「持たざる者」たち • 阿久津 弦(あくつ げん): 恩師である塾講師を殺害したとされる容疑者。軽度の知的障害があり、言葉を字面通りにしか受け取れない危うさを持つ。 • 橋本 波留(はしもと はる): 父親から虐待を受け、公道を走る車にぶつかる「当たり屋」を強要されている小学生。 • 戸川 勝弘: 被害者の塾講師。障害児教育に熱心で「聖人」と慕われていた男。彼こそが阿久津にとっての唯一の道標でした。 ------------ 3. 動きだすシナリオ:半地下の窓が開くとき 戸川が殺害されてから2年が経過します。 阿久津は同級生の豊子の家に潜伏し、息を潜めて生きていました。 一方、飢えと暴力に晒される波留は、偶然見つけた阿久津の潜伏先の小窓から、彼と接触します。 「殺人犯」と「虐待される子供」。 社会から存在を否定され、公助からも見捨てられた二人が、暗闇の中で手を取り合う皮肉な救済の物語です。 阿久津が波留の願いを叶えるために外の世界へ踏み出そうと決意したとき、止まっていた2年前の事件の真相と、警察の捜査が激しく動き出します。 ------------ 4. 読み終えて:真の「道標」を誰が示せるのか 読み終えて突きつけられるのは、「子供に罪はない」という言葉の重みと、それを守れなかった社会の罪です。 戸川先生が生徒の阿久津に与えていたのは「教育」ではなかったのです。 では、何を与えたのか? ここが、物語の核心となります。 私たちは、誰かを救おうとする自分の「正しさ」が、相手を追い詰めているかもしれません。 この小説は、下記の問いかけを投げ込んできます。 私たちは、世界を歩く誰かのために、壊れない道標を立てられているのか?? 本作は、その問いを一生消えない火傷のように、ジリジリと心に残す作品でした。
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中村桜介 小学三年生でバスケのクラブチームに入る。 橋本波留 身長が百八十二センチ。三歳でバスケを始めた。両親が離婚し、父親と二人暮らし。父親に当たり屋をやらされている。 長尾豊子 惣菜店の店員。三十代。両親が他界して一人暮らし。 野澤麻衣 惣菜店の店員。 近藤淳史 惣菜店の店員。 Qちゃん 高橋尚子に似てるからとつけられたあだ名。タイムセールでコロッケを大量に買う。 三田 ドラッグストアの店員。 平良正太郎 強行犯係。巡査部長。主任。井筒とは馬が合わない。 大矢啓吾 強行犯係。巡査。 青木 警部補。正太郎の同期。 福田 去年正太郎と同じ巡査部長に昇進。 井筒 課長。正太郎の七期上の四十八歳。 柴崎 正太郎がタッグを組んでいたベテラン刑事。春の異動でいなくなった。 戸川勝弘 五十四歳。横浜市内で学習支援業を営む。被害者。 中谷雅子 殺害された戸川の第一発見者。 阿久津弦 戸川殺しの被疑者。建設作業員。戸川の塾に通っていた。豊子の家の地下室に住む。 加藤大輝 阿久津が塾の前に立っているところを母親の祐子と目撃。 加藤祐子 大輝の母親。 脇田 井筒の前の課長。 橋本太洋 波留の父。元証券会社の実業団のバスケットボール選手。 おばあさん 波留をはねた。 玲人 戸川の塾に通っていたダウン症の子。 上原剛史 豊子が中学の頃の問題児。 伊藤洋司 上原に笑い者にされる。阿久津に助けられる。 真木実和 阿久津の元妻。旧姓田島。 早瀬顕一 私立高校の教師。江木の高校時代の後輩。 岡野 桜介の学校の先生。 小高 桜介の学校の一年生の先生。 江木達雄 阿久津の元同僚。 森川茜 江木が幹事だったバーベキューの参加者。桝本の職場の同僚。 高峰幸也 江木が幹事だったバーベキューの参加者。 桝本洋子 江木が幹事だったバーベキューの参加者。江木の高校時代の後輩。 達也 桝本の息子。 真木晋助 実和の再婚相手。 豊子の元夫 亮 波留が転校してくるまで桜介と一番仲が良かった。 阿久津の母 平山幸子 戸川の塾に在籍していた。 喜田川 バスガイド。 梅原友希 児童会の書記を務め、いつもハキハキしている。 渡辺千佳子
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最初はよくある小説、ちょっと前の物、自分の学生時代の話だなーとしか思わなかったぎ読み進めるうちに少し前に新聞で見た時事ネタを扱ったものだと気づき、改めて法に翻弄された人たちがいたこと、自分には遠い話と思っていた話が現実に感じられた 普段体験できないことが感じられるのがこういう小説...
最初はよくある小説、ちょっと前の物、自分の学生時代の話だなーとしか思わなかったぎ読み進めるうちに少し前に新聞で見た時事ネタを扱ったものだと気づき、改めて法に翻弄された人たちがいたこと、自分には遠い話と思っていた話が現実に感じられた 普段体験できないことが感じられるのがこういう小説の良いところだと改めて本を読むことの大切さに気付かされた
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