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真冬の訪問者
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真冬の訪問者
¥1,100
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商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
1921年のアイルランドを舞台にしたミステリー。私には背伸びし過ぎた作品で、IRAの事もわからないままに読んで失敗だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2025年の7冊目は、W.C.ライアンの「真冬の訪問者」です。凄い本を読みました。2023年のゴールドダガー賞最終候補作というのも頷けます。 舞台は、1921年の内乱状態のアイルランドです。 主人公のトム・ハーキンは、かつての婚約者モード・プレンドヴィルの搭乗していた車が、IRAに襲撃されて全員死亡した事件を調査する為に、ダブリンから派遣されます。トムの表の顔は、保険会社の損害査定人ですが、IRAの情報将校という裏の顔が有ります。モードは、イースター蜂起の英雄で有り、襲撃直後には生きていたという襲撃者の証言が有ります。IRAには殺害する理由も有りません。たまたま巻き込まれてしまっただけなのか? モードが何故、殺されなければならなかったのかの真相の解明が主題で、見事なハードボイルド筆致で時代背景含めて綴られて行きます。 真の顔がどちらか側か見通せない人物が多く、その相関関係さえ理解出来れば、この世界を存分に堪能出来ると思います。 モードの殺害を横軸とすると、プレンドヴィル家の物語という縦軸もしっかりと存在している事が、物語に厚みを加えています。バンシーに似た白衣のレディを見るとプレンドヴィル家の者が亡くなるというゴシック要素も意味深です。きっとトムの見た白衣のレディが、プレンドヴィル家そのものを壊す事に繋がっているのでしょうから。 ☆4.9早くも今年のNo.1確定ですかね。
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