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電気自動車は本当にエコなのか
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電気自動車は本当にエコなのか
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
今年読んだ本で読む価値があると思った本、個人的に暫定1位。偉そうな言い方になっちゃったけど、、 まずこの本を読んで電気=温室効果ガス削減と安易に考えてはいけないなと思った。表面上ではそう見えていても、その過程でかえってガスを増やしている可能性もあるためだ。このような環境的なデメリ...
今年読んだ本で読む価値があると思った本、個人的に暫定1位。偉そうな言い方になっちゃったけど、、 まずこの本を読んで電気=温室効果ガス削減と安易に考えてはいけないなと思った。表面上ではそう見えていても、その過程でかえってガスを増やしている可能性もあるためだ。このような環境的なデメリットはよく聞く話だが、私にとって盲点だったのは倫理的な問題も孕んでいることだ。 まずこのEV需要の高まりはリチウムをはじめとした金属の普及だが、これは世界の偶然と偶然が生み出した産物であること、 そして20世紀に発展途上国が先進国と同等な権利を持てるように成立した今日の世界が、結局は都合の良いように利用されてしまっているという皮肉が、この本から読み取れた。 元の英語タイトルがThe winners and losers in the race to go greenだけど、まさに競争が描かれている。 最終的には著者はヨーロッパで自給自足的なサプライチェーンを築かなきゃいけないって言ってるけど、ロシアと外交的、軍事的に緊張した関係にあるから、まだまだ解決には至らないのかなぁと思う。とはいうものの、この大きな問題にどう対処すればいいのか検討がつかない私もなんだけど、、 持続可能な社会にむけた世界的な動向を、今まで考えたこともなかった視点で批判的に論じている画期的な本だった。 近年電気自動車の需要が高まっているが、その原材料であるリチウム、コバルト、ニッケル、銅をはじめとした金属の発掘、生産が倫理的な問題の引き金になっていることに筆者は言及している。 こうした問題を解決するためには、原材料の調達を海外から輸入するのではなく、ヨーロッパで完結するようなサプライチェーンにすべきだと言う。 どういった問題があるのかについては、 温室効果ガスを削減しようとしても、結局EVの製造過程でCO2を排出してしまういわゆる炭素のモグラ叩きゲームだったり、子どもを炭鉱夫として働かせる児童問題、 金属から発生する有害物質による人体への健康被害、 など電気自動車生産にあたっては多くの倫理的な問題をはらんでいる。 こうした問題を解決する手段のひとつに、深海の海底火山で金属を採掘するという動きが見られるようだ。しかし、海の底に生態系を形成している生物の多様性を損なわせてしまう可能性があり、科学者はそういった行動に慎重になっている。
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原題 The winners and losers in the race to go green レアメタルの醜い環境破壊と争奪レース 中国の深い関わり
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骨太な本である。最終プロダクトで環境評価をするのではなく、プロダクトを生産する流れ、サプライチェーンや、根本となる元素を辿り、グリーン社会を形成するためにはどのような思考が必要なのかを提示してくれている。 このバッテリー狂想曲は一過性のものなのか、はたまた持続可能なのか。 世界は...
骨太な本である。最終プロダクトで環境評価をするのではなく、プロダクトを生産する流れ、サプライチェーンや、根本となる元素を辿り、グリーン社会を形成するためにはどのような思考が必要なのかを提示してくれている。 このバッテリー狂想曲は一過性のものなのか、はたまた持続可能なのか。 世界は複雑で、変化するし、過去の人間の大罪の結果は消すことができない。だからこそ、慎重に考え、選択していくしかない。
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