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マン・カインド
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マン・カインド
¥2,420
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商品レビュー
4.2
16件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
戦闘前に様々な取り決めをし、戦争の代わりに行われる公正戦。その様子が報道される近未来の世界。記者である迫田は公正戦無敗の男イグナシオに出会い、陰謀に巻き込まれていく。 世界観は引き込まれるし、細かい設定も読み応えがあった。イグナシオがやろうとしていることが割と早い段階で見当が付いてしまったのが残念。 機械に意識だけで残ったレイチェルがタチコマみたいでかわいかった。ぜひ映像化してほしい。
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かつてあった世界大戦における無差別で非人道的な大量殺戮の反省を経て、「公正戦闘」という国際ルールが戦争に持ち込まれた近未来。戦い、紛争、戦争というものがこの世から無くならないのであれば、せめて”フェア”な形式を定めることは出来ないかという流れのもと生まれた制度である。このアイディ...
かつてあった世界大戦における無差別で非人道的な大量殺戮の反省を経て、「公正戦闘」という国際ルールが戦争に持ち込まれた近未来。戦い、紛争、戦争というものがこの世から無くならないのであれば、せめて”フェア”な形式を定めることは出来ないかという流れのもと生まれた制度である。このアイディアひとつを取っても社会批評性が強く、技術の可能性や、テクノロジーが社会制度とどのように結びつくのか、ビジネスや国際関係と科学のつながり、その変化。そういった、現時点で存在している最新の知見を投入し、未来の戦争が描かれているため近未来ミリタリー小説が好きな方なら刺さる要素多数。遺伝子編集や身体の改造等、「身体」と「脳」といった、人間が人間である根拠を軸に、スリリングな状況と、いかにしてそれらを乗り越えるかを提示しようとしていた。 上記したもの以外にも扱っている題材は非常に多く、教育格差やドラッグの問題、差別と分断についてなど、アメリカを中心とする「いま・ここ」に横たわる問題が次々と物語の中に登場する。それらが散らかってしまったり、消化不良になることはなく、綺麗に整頓された状態で話に組み込まれており見事。ただ、藤井さんの小説の特徴なのか、文体やキャラクターへの味付けが薄く、とっかかりがなさ過ぎるのは長所であり短所でもあると思う。今ある素材をもとに未来を想像する能力や、テクノロジーの描写力については抜きん出たものがあるため、小説的な「粘り気」のようなものをもっと感じれたら良かった気がする。豊富なトピックを扱っているのに妙に薄味に感じる不思議な小説。
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※このレビューにはネタバレを含みます
公正的戦闘規範 の第二内戦の後の世界が舞台。前作読んだのが7年前で、すっかり忘れているが、ORGANの説明等、舞台設定うっとうしいほど細かいので特に問題なし。近未来ガジェット満載で、戦闘用の犬型?多脚ローダーや監視ドローンだけでなく、自動運転(LEVELが場所によって変わる)、高層建築(1200mの富裕層マンション)、コンタクトレンズに内蔵された層化視(クシュヴ)、動画から記事の自動生成(これは既に現実化?)、遺伝子操作。展開もSPEED速く、最後の読後感もいい。だが 藤井太洋のSFは今ある技術の延長線上で現実化できそうな技術が売りだとおもっていたので、最後のおちには納得できない。最後だけオカルトファンタジーになってしまったので星4つ。 ここからネタバレ マン・カインドが遺伝子操作により聖徳太子のごとく同時多数の事務処理ができるようになるというのは納得。分岐意識が脳内で多数芽生えるというのも判る。だが意識をドローンに載せるのは飛躍しすぎ。ドローンのセンサからの情報を処理する主体は人間の脳でしょ?人間の脳が死んだのにドローンに意識が残るってのは、さすがに説明必要でしょ!ドローンの処理ICが人間の脳のようにニューラルでできているとか。バイオテクで造る生体ICが主流になっている可能性もあるので、そのあたりのガジェット説明があったら星5つだったのに。
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