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酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話
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酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話
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商品レビュー
4.3
18件のお客様レビュー
高橋源一郎が「飛ぶ教室」で紹介していたのが、面白そうだったので読んでみたのだが、大当たり! 横道誠さんの壮絶な人生と、アディクションの数々。 なんて困難な人生を生き延びている人なの!ということにまず衝撃を受ける。すごい衝撃。 発達障害(自閉スペクトラム症と注意欠陥多動症などなど...
高橋源一郎が「飛ぶ教室」で紹介していたのが、面白そうだったので読んでみたのだが、大当たり! 横道誠さんの壮絶な人生と、アディクションの数々。 なんて困難な人生を生き延びている人なの!ということにまず衝撃を受ける。すごい衝撃。 発達障害(自閉スペクトラム症と注意欠陥多動症などなど)と宗教2世、それに伴う心的外傷後ストレス障害、アルコール依存症などなど。(まだ他にも) 書きっぷりが堂に入っており、魅力的で引き込まれる。 とにかく、横道さんの自己開示が凄すぎて、それがまずこの本の魅力。横道さんの人生が全て投げ込まれているのが本気度高くて面白い。 横道さんと真っ向から勝負しなければならない松本さんは大変だろうが、そこは往復書簡をすると決まった時に覚悟したのだろう。松本さんが少し狼狽えながらも自己開示するのがこれまた面白い。 大人が必死に生きてるのを見せるのはよいですね。 アディクション自体が死にたい位辛い現在を生き延びるために死んで解放されるのを一時的に延期し迂回する手段という一面もあるのだなということがよくわかった。 アディクションは長期的には自殺の危険因子だが、短期的には保護因子として影響するという。 もちろんそれにがんじがらめになるのは危機的状況なのでそこから救ってくれるのが、自助グループの存在だと2人は口を揃えて言う。 医者より自助グループ。 自助グループの価値がよくわかる本だ。 印象に残ったこと① 「ハームリダクション」の考え方。 世の中には薬物使用を続ける当事者が一定数いることを前提として、薬物使用による二次的な弊害を低減することを目指すもので、具体的には、感染症拡大防止のために清潔な注射器を無償配布し、安全な薬物が使用できる注射室を設置し、比較的害の少ない代替的薬物を投与することなどである。 なんとスイス政府はヘロイン使用者が激増したため、この「ハームリダクション」を政策として実施。ヘロインを医療機関できちんと管理する形で処方したら、劇的にヘロインで死亡する人の数が減ったそうだ。 何がなんでもダメと言う政策では本質的な問題解決にはならないということだ。 面白い!と思ったし、効果もあるだろうと思うが、このやり方は、悪い奴にいくらでも悪用されるんじゃないかと心配になった。依存症にならないために、例えば、性風俗店はあるべきだ、とか、慰安婦は必要悪だ、とか、公営ギャンブルは必要だ、とかとかとか…。 印象に残ったこと② 時の政府が何を禁止するかは、時流に左右されるということ。アルコールは暴力も振るうし、記憶に残らないし、他人に迷惑をかけるのになくならないのは、好きな人が多いから。ギャンブルも許されているものとそうでないものの線引きは曖昧だ。許されているものは、ポイ活もやり放題。どんどん深みにハマっていく仕組みになっている。
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依存症にまつわる話。 具体的で新たな学びが多くて、おもしろくてスラスラ読めた。 結構専門的な事象やケア方法にも触れてるけど、往復書簡の形を取ってるから、読みやすかった。
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依存症、宗教2世、発達障害の当事者である文学者とタバコをやめられない依存症治療専門医の往復書簡。読みやすいが書いてあることは深く当事者の悩みをよく理解されていると思った。
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