商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2024/08/07 |
JAN | 9784334103897 |
- 書籍
- 文庫
愛と名誉のためでなく
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
愛と名誉のためでなく
¥924
在庫あり
商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
同月にK-9シリーズを2冊も読めるとは、ファン冥利に尽きる。 本書は8話からなる短編集。どの短編も読み終えるのが惜しいという気持ちが拭えない。 なかでも第6話『COLD WAR』は、スリルとサスペンスに満ち、印象深い。 冬山訓練とパトロールに当たっていた星野夏実と神崎静奈は、北岳...
同月にK-9シリーズを2冊も読めるとは、ファン冥利に尽きる。 本書は8話からなる短編集。どの短編も読み終えるのが惜しいという気持ちが拭えない。 なかでも第6話『COLD WAR』は、スリルとサスペンスに満ち、印象深い。 冬山訓練とパトロールに当たっていた星野夏実と神崎静奈は、北岳バットレスの壁面ぎりぎりに飛ぶ米軍機に出会う。一度ならず二度目の低空飛行では雪崩を引き起こし、登山者が巻き込まれる。 夏実たちの必死な捜索で彼らを助け出すが、軍用機の低空飛行は以前から問題となっていたようだ。 深町隊員の「つまり・・・戦後80年となろうというのに、依然として、この国の空は米軍のものということなんだ」との言葉に、夏実たちとともに唖然とする。 江草隊長も、昭和31年の『経済白書』に”もはや戦後ではない”と書かれているがそんなことはない、今も戦後は続いているし、また新たな”戦前”が訪れているのかもしれない、と確信する。 「本当に終わったのだろうか、あの戦争は・・・」と、江草隊長がつぶやく言葉は、心に留めておかなければならないだろう。
Posted by
なるほど。著者のあとがきを読んで初めて合点がいった。 天空の犬K-9シリーズの新作は8篇からなる短編集。 一つ一つの作品が、短編ではなく長編として書かれても違和感がないほどに内容が濃い。 ページ数が膨らめば、シリーズとして何作品かにできるほどの面白さ。ひとつ一つの作品を堪能し、...
なるほど。著者のあとがきを読んで初めて合点がいった。 天空の犬K-9シリーズの新作は8篇からなる短編集。 一つ一つの作品が、短編ではなく長編として書かれても違和感がないほどに内容が濃い。 ページ数が膨らめば、シリーズとして何作品かにできるほどの面白さ。ひとつ一つの作品を堪能し、これなんで短編なんだろうと考えていたら、あとがきに小説誌に連載された作品を集めたものとあり、初めて合点がいったというわけ。 山岳小説とはいえ、警察小説でもあるという性格上、そこには犯罪があり、犯人が出てくる。 しかし、犯罪事件を解決してよかったねという話ではなく、物語の結末に優しさがあった。 八ヶ岳の自然がベースにあるからなのか? 長期シリーズになったことにより、登場人物は成長していく。ひとより早く老いてしまう犬たちも例外ではない。 そうか、そんなことも考えなければならないほど、長い付き合いになったなぁと改めて思った。
Posted by