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いなくなくならなくならないで
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いなくなくならなくならないで
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商品レビュー
3.3
52件のお客様レビュー
死んだはずの親友が自分の元に戻り、その人間関係の歪み、息苦しさを描く。 最初は幽霊みたいに「あの時の親友」が戻り、自分の心の穴が埋まっていく様な再会だったはずなのに。時が過ぎるにつれて、その幽霊のような神秘性が失われて、質量を持った人間になるにつれてその関係性も変わっていく。 人...
死んだはずの親友が自分の元に戻り、その人間関係の歪み、息苦しさを描く。 最初は幽霊みたいに「あの時の親友」が戻り、自分の心の穴が埋まっていく様な再会だったはずなのに。時が過ぎるにつれて、その幽霊のような神秘性が失われて、質量を持った人間になるにつれてその関係性も変わっていく。 人間関係って素敵な面もあるけど、苦しい部分も確実にあって…その両面を実感させられる。
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時子と朝日の関係がしんどくて、最後まで読んだら報われるのかなとか思って読んでたけど全然報われなくて、むしろ悪い方向に進んで行って、汗をかくタイプの悪夢みたいに長く感じた。文章が個性的で、理解するのに時間がかかるから同じとこを何度も読むことになり、その文読み応えがあった。
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17歳の時に自殺をしたという親友。社会人になった時子に再び電話がかかってくる所から始まる。かつて、助けられなかったという自負から朝日を壊れ物のように扱う時子。大好きな親友で、死んだと思っていたから尚更大切にしたい。試供品のチョコレートを多めに持って帰ったり、洋服や、タブレットを貸...
17歳の時に自殺をしたという親友。社会人になった時子に再び電話がかかってくる所から始まる。かつて、助けられなかったという自負から朝日を壊れ物のように扱う時子。大好きな親友で、死んだと思っていたから尚更大切にしたい。試供品のチョコレートを多めに持って帰ったり、洋服や、タブレットを貸してあげたり、まさに友達以上恋人未満のような関係。ある時までは。朝日が時子の実家に住み始め、自分より両親とサークルの仲間と上手く行ってる様子を見る度にモヤモヤが溜まり、憎らしく思ってくる。バイトもすぐに辞め、家でダラダラと過ごす朝日を、毎日仕事で疲れて帰ってきた時子が見たら、イライラするのも当たり前だと思う。住まわせてもらっている立場なのに、寄生虫のようになってきて、仲の良い人を憎らしいと感じるのは普通の感情で、女子だと尚更だと思う。ずっと同じ距離で同じ感情でいるのは難しく、愛おしく思っていても、ふとした瞬間に妬み嫉みに変わってくる。好きなのに憎らしい、いなくなって欲しい、好きだから居なくならないで欲しい、相反する感情で揺れ動き、どうしようも出来ない時子。朝日が心の拠り所でありながら、自身を削り、壊す存在であると認識する。共存というより、依存のような、大切に想いすぎて、超えてはいけない線を越えてしまったような感じがする。他人なのにずっと家に住まわせて、自分の子供より大切に扱ったり、自立と言いながら、出ていき、妊娠して帰ってきた姉のことを責めたり、両親に全く理解できなかった。私も人とすぐに打ち解けられるが、友達になってしまうと飽きられるのも早い。他人に期待をしてはいけないと言うけれど、それはあまりにも悲しく、寂しいことだと思っていた。しかし、自分と同じように相手が大切に思ってくれているかなんて、その人の心の内なんて絶対に分からない。誰を信じれば、友達の定義は?など考えさせられることが多かった。今年の私の目標は、他人に期待せずにいきること。自分軸を持つこと。
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