商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2024/06/11 |
| JAN | 9784334103484 |
- 書籍
- 文庫
血の涙
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血の涙
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
韓国文学において古典と近代小説の間に生まれた「新小説」というジャンルの代表作。作者の李人稙は日本へ留学・亡命後、のちに帰国後に日本による韓国併合時に首相・李完用の秘書役であった経緯から、いわゆる「親日派」とされる人物である。本作は、日清戦争時の戦乱の中で平壌で離散した夫婦と娘の家...
韓国文学において古典と近代小説の間に生まれた「新小説」というジャンルの代表作。作者の李人稙は日本へ留学・亡命後、のちに帰国後に日本による韓国併合時に首相・李完用の秘書役であった経緯から、いわゆる「親日派」とされる人物である。本作は、日清戦争時の戦乱の中で平壌で離散した夫婦と娘の家族が、数年後に日本を超えて米国・ワシントンで再会を果たすところまでを描いた物語である。現代の感覚で読むとだいぶ粗い作品に感じるが、朝鮮語による小説がほぼなかった時代に新たな文学ジャンルを切り開いたという点で文学史的な重要性のある作品なのだろう。作中で、朝鮮は近代化が遅れ国が弱かったから他国に蹂躙されており、米国や日本のように近代的な強国にしなければならないと登場人物に何度も語らせているのは、当時の作者の想いが伺われる。
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現代中国小説の「シュウシュウの季節」に続き、「朝鮮新小説」の始祖の位置付けの本作品を読んでみた。日本で言うと坪内逍遥の「当世書生気質」や二葉亭四迷の「浮雲」に当たるような作品で、つまりは、歴史上の作品として名前は有名ではあるが、読んだことがある人は少なく、歴史的な名作という訳では...
現代中国小説の「シュウシュウの季節」に続き、「朝鮮新小説」の始祖の位置付けの本作品を読んでみた。日本で言うと坪内逍遥の「当世書生気質」や二葉亭四迷の「浮雲」に当たるような作品で、つまりは、歴史上の作品として名前は有名ではあるが、読んだことがある人は少なく、歴史的な名作という訳ではないようだ。 日清戦争で生き別れになった親子の話で、日本人としては耳に痛い。 愛する人がもうこの世にいないのであれば自分も死にたい、生きているのであれば何とか生き抜いて会いたい、という点以外の心理描写は殆どない。 ストーリー展開は紙芝居かおとぎ話のようであり、決して小説としての質は高くはないけれど、何も先行例がないところから本作を作り上げた、という点では、やはり画期的なんだろう。でもひとにはお勧めはし難い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公オンミョンの父は避難中に妻と娘と離れ離れになり一晩で身勝手にも死んだと諦めてアメリカへ行く。のちに2人は無事だと判明するのだが、もし死んでいたとしても遺体を探す情もないのだろうか。国のために行動する大義があれば、家庭は放っておいても許されるのか。後にオンミョンの夫となるクウォンソも親に内緒で勉強のため17歳で渡米する。せめて書き置き残す描写が欲しい。親が可哀想だ。著者としては女性が家から出ること、女性が勉強すること、留学して文明的な社会を経験すること、親が決めるわけではない当事者同士の自由な結婚など朝鮮にはない風習文化を読者に紹介したいと思って書いたのかと思った。確かに1900年代には新しいものの見方の数々だった。朝鮮の文化についても触れられているので勉強になった。
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