1,800円以上の注文で送料無料

血の涙 光文社古典新訳文庫
  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 文庫

血の涙 光文社古典新訳文庫

李人稙(著者), 波田野節子(訳者)

追加する に追加する

血の涙 光文社古典新訳文庫

定価 ¥990

825 定価より165円(16%)おトク

獲得ポイント7P

残り1点 ご注文はお早めに

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

12/9(月)~12/14(土)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2024/06/11
JAN 9784334103484

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

12/9(月)~12/14(土)

血の涙

¥825

残り1点
ご注文はお早めに

カートに追加するカートにいれる

商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公オンミョンの父は避難中に妻と娘と離れ離れになり一晩で身勝手にも死んだと諦めてアメリカへ行く。のちに2人は無事だと判明するのだが、もし死んでいたとしても遺体を探す情もないのだろうか。国のために行動する大義があれば、家庭は放っておいても許されるのか。後にオンミョンの夫となるクウォンソも親に内緒で勉強のため17歳で渡米する。せめて書き置き残す描写が欲しい。親が可哀想だ。著者としては女性が家から出ること、女性が勉強すること、留学して文明的な社会を経験すること、親が決めるわけではない当事者同士の自由な結婚など朝鮮にはない風習文化を読者に紹介したいと思って書いたのかと思った。確かに1900年代には新しいものの見方の数々だった。朝鮮の文化についても触れられているので勉強になった。

Posted by ブクログ

2024/08/11

著者は李人稙。イ・インジクと読むそうです。これは1900年代初頭に書かれたものです。古典と近代文学の中間にある過渡期の作品で、日本でいうと二葉亭四迷とか坪内逍遥のように画期的な文学だといえるそうです。訳者はこれをはじめは「朝鮮語の現代語訳で読んだ」と述べているので、原文は難解な古...

著者は李人稙。イ・インジクと読むそうです。これは1900年代初頭に書かれたものです。古典と近代文学の中間にある過渡期の作品で、日本でいうと二葉亭四迷とか坪内逍遥のように画期的な文学だといえるそうです。訳者はこれをはじめは「朝鮮語の現代語訳で読んだ」と述べているので、原文は難解な古語まじりの原語なのでしょう。筋は日清戦争時の戦場となった平壌を舞台に、父母と離散した金玉連(オクニョン)という女性の波乱の人生です。「え!フォレストガンプかいっ」という唐突感もちょっとあるけど感動物語です。現代韓国小説はいくつか読んだことがあるけど、朝鮮文学は馴染みがなく新鮮でした。近代朝鮮史の要約が解説として付いていて親切です。ただ、訳が難しいのを加味しても、文章が直訳に近くてとても読みにくい。正確を期すとこのようになるのかもしれない。

Posted by ブクログ

2024/06/13

 日清戦争の戦場となった平壌、戦火を逃れようとするうちに家族とはぐれてしまった7歳のオニョン。日本軍医の親切により、彼の留守を守る妻のいる大阪で暮らすことになったのだが、軍医は戦死してしまった。再婚のじゃまになると、家にいたたまれなくなったオニョンは、両親も死んでしまったことだし...

 日清戦争の戦場となった平壌、戦火を逃れようとするうちに家族とはぐれてしまった7歳のオニョン。日本軍医の親切により、彼の留守を守る妻のいる大阪で暮らすことになったのだが、軍医は戦死してしまった。再婚のじゃまになると、家にいたたまれなくなったオニョンは、両親も死んでしまったことだし、これ以上生きていてもと自殺を考えるのだが、列車の中で朝鮮人の男性に遭遇する。身の上話を聞いた彼は、学問のため渡米をする自分と一緒にアメリカに行こうと誘う。  一方、オニョンの父は、妻も娘も死んでしまったものと考え、傷心の身で一人アメリカに渡り、母は母で、娘は死んでしまったと一人寂しく朝鮮の家を守り、夫の帰国を待つのだった。  本書の作者は、近代朝鮮最初の小説家と言われている人らしい。作品としては、筋としてあまりに偶然だったり、唐突な進行と思われる場面が多く、人物の掘り下げも今一つの感が否めないが、ここから新しい試みが始まったということを考えなければならないのだろう。  一家がばらばらになってしまったのは、戦争が起こったためだった。本書を読むと、清国と日本、またロシアといった国々の角逐の中で開国・改革を進めざるを得なかった朝鮮の厳しい状況と、そこで暮らす朝鮮の人びとの苦難に思いを馳せざるを得ない。また、作者は文学者であると同時に政治にも従事していたという。その辺りのことは、訳者自身による解説の中でかなり詳しく説明されていて、とても参考になる。  古典新訳文庫というパッケージで刊行してもらえなければ、おそらく本書を読む機会はなかったと思う。感謝!    

Posted by ブクログ