商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2024/05/16 |
| JAN | 9784103556510 |
- 書籍
- 書籍
万両役者の扇
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
万両役者の扇
¥1,980
在庫あり
商品レビュー
3.6
23件のお客様レビュー
江戸歌舞伎の世界がお得意の作家さんの作品、たぶん読むのは三作目。 森田座・名題役者の今村扇五郎を巡っての不穏な事件の数々。 第一話は扇五郎の大ファンを通り越して扇五郎の妻になるという野望を持つ大店のお嬢様、お春。 扇五郎の妻と芝居の客席で知り合い、見窄らしい妻お栄から扇五郎を奪...
江戸歌舞伎の世界がお得意の作家さんの作品、たぶん読むのは三作目。 森田座・名題役者の今村扇五郎を巡っての不穏な事件の数々。 第一話は扇五郎の大ファンを通り越して扇五郎の妻になるという野望を持つ大店のお嬢様、お春。 扇五郎の妻と芝居の客席で知り合い、見窄らしい妻お栄から扇五郎を奪うつもりで近付くが…。 芝居のためなら何でもやる夫婦の姿はホラー。お春にも危険が及ぶのかとハラハラした。 第二話は芝居客に饅頭を売っている茂吉。 細々した商売だったのが、あるきっかけで饅頭が爆発的ヒットに。だが一方で茂吉の心に異変が…。 第三話は衣装の仕立て職人の女弟子お辰。 彼女のアイデアは誰かの真似でしかないため、誰も彼女に仕立てを頼んでくれないのだが、師匠の指示で初めて衣装を仕立てることに。 しかしついに殺人事件が。 第四話は木戸芸者と呼ばれる男たち。 さきの殺人事件の犯人が扇五郎だとの噂を消すため、真相に迫っていく。 第五話は鬘作りのレジェンド職人。だがどうも年のせいか、頑な態度が気になる。 ここではなんと、扇五郎が殺され首がない遺体になっている。 最終話は扇五郎の妻お栄にもどる。 扇五郎の死から1ヶ月が経つが、いまだ事件は謎のまま。お栄は扇五郎と対立していた役者・寛次とともに真相に迫る。 芝居に浸かり芝居に狂わされていく人々を描くのが上手い。ここまで浸からなければ芝居は上手くなれないのか。 夢と現との境目を危うく歩くのが芝居国の人々なのか。 だが夢だけで生きていけないのは辛いところ。 扇五郎が死んでひと月しか経たないのに、彼のトレードマークのグッズは森田座から消え、客も芝居を支える人たちも視線は次の役者に向けられている。 扇五郎の渾身の芝居も夢何処。
Posted by 
江戸の歌舞伎創成期。人気歌舞伎者の舞台裏から始まる物語は、人に潜む妬みや恨みによって殺害事件へと発展し、下手人を暴いていく筋へと展開する。だが最後には、人気役者が名を残す芝居をもって物語は締めくくられる。 人気の陰に潜む人間関係を巧みに描きながら、歌舞伎役者は最後まで「歌舞伎魂」...
江戸の歌舞伎創成期。人気歌舞伎者の舞台裏から始まる物語は、人に潜む妬みや恨みによって殺害事件へと発展し、下手人を暴いていく筋へと展開する。だが最後には、人気役者が名を残す芝居をもって物語は締めくくられる。 人気の陰に潜む人間関係を巧みに描きながら、歌舞伎役者は最後まで「歌舞伎魂」を守り抜こうと舞台に立つ。己の過ちによって死に至ってもなお、芝居を貫くその生き様は圧巻である。 上方言葉や江戸訛りを交え、当時の華やかな雰囲気を余すところなく描いた作品であるが、やや読みづらさを覚える部分もある。しかし、職人気質を貫き、誇りを持って日々精進する江戸の職人の姿勢には強く心を打たれる。現代の転職時代とは、まさに天と地の差といえるだろう。 「肝の底の底、腑のひだの間まで芝居が詰まっていやがるんだ。どこを突いても、どこをめくっても、芝居浸しで芝居色さ」
Posted by 
お初の蝉谷めぐ美。江戸の芝居小屋を舞台にした、何とミステリーだ。ひねりの効いた展開に惹きつけられること間違いなし。 ある登場人物がしゃべったり動いたりするというのが小説の普通の順序だが、この作中ではいきなりしゃべったり動いたりする。誰がしたのかはその後に明かされる。 読者はその「...
お初の蝉谷めぐ美。江戸の芝居小屋を舞台にした、何とミステリーだ。ひねりの効いた展開に惹きつけられること間違いなし。 ある登場人物がしゃべったり動いたりするというのが小説の普通の順序だが、この作中ではいきなりしゃべったり動いたりする。誰がしたのかはその後に明かされる。 読者はその「誰」を気にかけながら読む。ハラハラ感に繰り返しおそわれるという技巧だ。初めての表現法である。 賢い人だ。
Posted by 

