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日ソ戦争
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日ソ戦争
¥1,078
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商品レビュー
4.5
28件のお客様レビュー
前提知識がなさすぎて、ほとんど理解できなかったのが正直なところだけど、性暴力に関する文章が印象に残ったしきつかった。起こってしまったことはどうしようもないことにしろ、最も犠牲を生まない結果になれなかったのかというふうに思う。そもそも戦争するなよって話ではあるんだけども。
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教科書では、「8月9日にソ連が、中立条約を破棄して侵攻した」と短い記述があるくらいだと理解していたが、短期間で広大な領域で戦闘が行われたことを初めて知った。力作。
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日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満州•朝鮮半島•南樺太•千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争。短期間に両軍の兵士200万人が参加した。玉音放送後に戦闘が始まる地域もあり、日本側からするとやむを得ない「自衛戦争」だが、ロシア側は「軍国主義」 日本からの「解...
日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満州•朝鮮半島•南樺太•千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争。短期間に両軍の兵士200万人が参加した。玉音放送後に戦闘が始まる地域もあり、日本側からするとやむを得ない「自衛戦争」だが、ロシア側は「軍国主義」 日本からの「解放」となる。 日ソ戦争は、ソ連の中立破棄、シベリア抑留、非人道的戦闘など断片的に知られてきたが、本書は新史料を駆使し、米国のソ連への参戦要請から各地での戦闘の実態、日ソ双方の勝因と敗因、米国が及ぼした影響などについて考察する。 ソ連を対日戦に引き込んだのはアメリカ。その張本人はローズベルト大統領。スターリンは独ソ戦で疲弊した国内の厭戦ムードもあり、対日参戦を避けていた。しかし、領土拡大など莫大な報酬を目当てに結局、参戦、非戦闘員の殺害など、暴れまくる。 本書ではソ連の勝因を圧倒的な物的•人的資源に加え関東軍の用意した持久戦に乗らず攻め込む戦術、スターリンのリーダーシップだと分析している。一方、軍事力や経済が破綻状態にあった日本の指導者たちはソ連との開戦を望まず、時間稼ぎした上、ソ連との国境地帯にいた部隊を南方や日本本土に送り続け、挙げ句、満州の民間人の保護を後回しにして、過酷な生活を招いた 本書の分析で注目すべきはソ連、そしてロシアの「戦争の文化」。 自軍の将兵の命すら尊重せず、軍紀が緩い。戦争犯罪に当たる蛮行、住民の選別とソ連への強制連行、貪欲な領土奪取意欲、これらは現在のロシアとウクライナの戦争にもつながる。 また、日ソ戦争を演出したアメリカでも紆余曲折があった。ローズベルトが死去後、トルーマン大統領は日本を無条件降伏させるための手段として、ソ連参戦より原爆を重視していた。しかし、最終的に日本が無条件降伏をのむと、「大日本帝国の遺産相続」を巡ってソ連との争いが本格化する。結果的にソ連が参戦したことで、アメリカそれに中国国民党は満州や千島列島などを取りこぼし、この地域の大部分が共産主義陣営に組み込まれるきっかけとなった。 戦後80年を迎える節目に教科書では学べなかった歴史の舞台裏を本書から学ぶことができた。誠に意義深い読書になったと感じている。
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