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日ソ戦争 帝国日本最後の戦い 中公新書2798
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2024/04/22 |
JAN | 9784121027986 |
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日ソ戦争
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日本史では終戦記念日は1945年8月15日と習う。今も政府はこの日に戦没者追悼式を開く。だが満州・朝鮮半島・南樺太・千島列島では8月8日から9月上旬までソ連との戦闘が続いていた。停戦命令が出ているのに侵略してくる敵国があり、この自衛に迫られる日本軍、そして巻き込まれどころが甚大な...
日本史では終戦記念日は1945年8月15日と習う。今も政府はこの日に戦没者追悼式を開く。だが満州・朝鮮半島・南樺太・千島列島では8月8日から9月上旬までソ連との戦闘が続いていた。停戦命令が出ているのに侵略してくる敵国があり、この自衛に迫られる日本軍、そして巻き込まれどころが甚大な被害を受けた民間人。これらは断片的には聞いていたが戦後80年を前に体系的にまとめて読みたいと思い手に取ってみた。期待以上によい本だった。 この本では、かつて習ったシベリア抑留や朝鮮半島の分断、ソ連が北海道の分割統治を提案した話などの背景が新資料を通じてわかる。と同時に、ソ連(ロシア)という国のありようを戦争を通じて浮かび上がらせる。彼らに国際法、戦争犯罪という概念は無力だ。 スターリンらソ連の指導部からすれば40年前の日露戦争の復讐という面もある。だが独ソ戦で疲弊した国内では厭戦ムードもあり、著者がいうように戦争の名義なく自国軍の兵は消耗した。それでも物量では日本を圧倒し、停戦交渉になるとのらりくらり。非戦闘員の殺害も抑留もやりたい放題。現在のロシアとウクライナの戦争にもつながる。 ソ連の対日参戦はアメリカのローズヴェルト、トルーマンが描いたストーリーであり、実際に幾度も働きかけた。アメリカは自国兵士の消耗を避けながら日本を無条件降伏させるため、開発中の原爆とソ連の対日参戦を天秤にかけ、最終的にはどちらも使った。ソ連軍を北海道に上陸させない代わりに、北方領土の領有は曖昧にして事実上黙認した。演出家はアメリカだ。 日本は日本で本土決戦を避けるためにソ連に仲介を委ねるという政府方針があるがために、満州などで対峙するソ連軍は攻めてこないという根拠薄弱な楽観論が蔓延した。いざ戦闘となると、北千島の占守島などのように兵士は奮闘する。よくいう「日本軍は兵士は優秀だが、将校は最悪」という言葉を思い出した。 日米ソのせめぎ合いで見ると、スターリンの優秀さが際立つ。独ソ戦のマイクロマネジメントの反省から大方針を決めて後は現場の将校に判断を委ね、外交ではアメリカをたぶらかし、中国国民党を利用しつつ、戦後は日本から得た領土、抑留民、資産を活用し、中国共産党を介して勢力圏を拡大した。教訓は多い。 来年は戦後80年。ラジオで半藤一利氏が79年までは現代史だが、80年は歴史になるとうようなことを語っていた。「後期日中戦争」(広中一成著)と並び、日本史でほとんど学ばないこういう話もしっかり受け継がれるべきだと強く感じた。
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大概この手の本は読み難かったりするが、こちらはとても読みやすかった。 興味がなくて手にした方や、細切れに読んでもちゃんと理解できるだろう。 この本を読む直前まで、シベリア抑留1450日を読んでいた、その後だった影響はすごく感じながら読んだ。 まず誤解していたのが、日本は第二次世...
大概この手の本は読み難かったりするが、こちらはとても読みやすかった。 興味がなくて手にした方や、細切れに読んでもちゃんと理解できるだろう。 この本を読む直前まで、シベリア抑留1450日を読んでいた、その後だった影響はすごく感じながら読んだ。 まず誤解していたのが、日本は第二次世界大戦に「負けました」とやったのかと思ったら、ロシアに交和の仲介を依頼して最後の最後まで返事を待っていたと言うことがビックリだった。 ロシアからの返事を諦めかけた頃長崎が被爆、そして頼りにしていたロシアがまさかの参戦。 樺太や千島列島の行方、この本と出会わなければ知らなかったとこがたくさんあった。 特に、同じ樺太にいた民族でも、アイヌだけは日本として扱われたと。 これまた直前に読んでいた、熱源と重なることが多く、私にとっては大変深い部分に刺さるものだった。
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<紹介文> 日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争である。短期間ながら両軍の参加兵力は200万人を超え、玉音放送後にソ連軍が侵攻してくるなど、戦後を見据えた戦争でもあった。これまでソ連による中立条約破...
<紹介文> 日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争である。短期間ながら両軍の参加兵力は200万人を超え、玉音放送後にソ連軍が侵攻してくるなど、戦後を見据えた戦争でもあった。これまでソ連による中立条約破棄、非人道的な戦闘など断片的には知られてきたが、本書は新史料を駆使し、米国によるソ連への参戦要請から、満洲など各所での戦闘の実態、終戦までの全貌を描く。 <感想> ・改めて旧ソ連の非道を認識 ・北方領土は不法占拠ということも改めて認識 ・満州はある程度認識されているが、樺太、千島列島住民の悲惨さは沖縄レベル
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