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なぜ働いていると本が読めなくなるのか 集英社新書1212
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なぜ働いていると本が読めなくなるのか 集英社新書1212

三宅香帆(著者)

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なぜ働いていると本が読めなくなるのか 集英社新書1212

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2024/04/17
JAN 9784087213126

なぜ働いていると本が読めなくなるのか

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商品レビュー

3.9

482件のお客様レビュー

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2024/09/18

労働と読書について、明治から現代までの日本人がどんな風に関わってきたのか。 歴史を紐解きながら、現代の自分につながる文脈を実感することができた。 これこそ読書のノイズの楽しみ! 著者が最後に提唱する「半身社会」、ぜひ実践していきたい。 私個人の感覚で言うと、3分の1くらいがちょ...

労働と読書について、明治から現代までの日本人がどんな風に関わってきたのか。 歴史を紐解きながら、現代の自分につながる文脈を実感することができた。 これこそ読書のノイズの楽しみ! 著者が最後に提唱する「半身社会」、ぜひ実践していきたい。 私個人の感覚で言うと、3分の1くらいがちょうどいいかも…(笑) 仕事、育児、趣味の3本柱で、バランスよく生きていきたい。 半身社会の実現に協力します!!

Posted by ブクログ

2024/09/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

『ファスト教養ー10分で答えが欲しい人たち』 「花束みたいな恋をした」映画を題材にしている。 日本では明治時代から残業が当たり前だった。労働組合が弱く、割増賃金が魅力。 明治時代に黙読が普及=句読点の使用が普及。図書館が登場。 『学問のすすめ』は明治初期のベストセラー。公的な流布が行われたから。『催告立志編』スマイルズの自助論の翻訳が本当のベストセラー。 明治時代から自己啓発本は売れていた。 大正時代、読書人口は爆発的に増大。再販制度が導入。サラリーマンが誕生。立身出世を目指すための教養、修養が必要だった。 円本の登場=1円で毎月全集が買えるサブスクリプション。インテリアにもなる。積読のはしり。文庫もこの時期のアイデア。 東京オリンピックのころは労働時間が最多。 『英語に強くなる本 教室では学べない秘法の公開』がビジネス書のはしり。カッパブックスなども同時期。 教養よりも直接的な知識を提供する本。 企業の終身雇用、年功序列、職能資格給などの制度が、自己啓発を重視する文化を創った。 明治時代は、階級制度から官僚国家への移行、昭和は会社がその役割を果たした。 若者の読書離れ、は40年前からあった。 明治時代は、学歴コンプレックスから教養を求めた。80年代以降は、教養よりも実用的知識が求められている。 朝日カルチャーセンターの任期。芥川賞作家の誕生。今はyoutubeのオンライン大学。 『脳内革命』で行動重視の自己啓発書ブームが起きた。内面よりも行動を指南する本。波に乗らなければ成功できない時代。 自己啓発書は平成に入って急増。コントロールできない事象は捨てて、行動できることに集中する=ノイズを排除する。 ゲーム、インターネットはコントローラブル、読書はノイズだらけ。 世俗的な成功を目指せなくなり、好きなこと、やりたいことを目指すべきという教育が始まった。その結果自分探しに邁進するニートを生み出した。 インターネットの情報は自己や社会の複雑さを無視する=ノイズのない情報を提供する。 インターネットと自己啓発書の共通点は、社会的階級を無効化する。自分のコントロールできない事態には目をつぶらせる。 過去や歴史とはノイズである。情報はノイズの除去された知識である。知りたいだけを直接知ることができるから、インターネットを見る時間はあるが本を読む時間はない、ということになる。 ファスト映画の登場は、映画の役割を鑑賞物から消費物に変えた。鑑賞ではなく情報収集。 仕事以外のノイズを受け入れること=本を読むこと。仕事以外の情報を取り入れる余裕がなくなる。 シリアスレジャー。 強制されていないのに、自分で自分を搾取する社会=新自由主義。自ら戦いに駆り立てる。自己実現の奴隷の結果、うつ病になる可能性がある。 内閣府のワークライフバランス憲章でも、余暇を新しい公共(ボランティアなど)へ使うべきという誘導がある=トータルワークと同じ。全身全霊が尊ばれる社会。阪神社会こそが今求めるべき社会=週3日労働など。

Posted by ブクログ

2024/09/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

明治以降の読書史に触れながら現代人の読書について憂いながら解決策を模索していく本。 私自身、自己啓発本を買っては本棚に納めてそれを眺めることに満足してしまい反省していた。 今回はその根本原因を見つめ直したく購入した。 名著の集約本である全書の登場のくだりは、時代問わず結局、コスパ・タイパを重視されてきたというのがわかった。 最終的な著者の見解は全力文化を捨て、半身文化を定着させ読書に時間を回そうというものだが、最近は静かな退職というキーワードが出回っている通り、若者を中心に仕事に全力投球という時代も終焉を迎えつつある。 私は著者と同年代で短いながらも社会人を経験した。 その上で働きながら本が読めないのはなぜか?ここからは本書を読んだ上での私の持論となるが、 読めないというより読まないに近いのではと思う。 例えばYouTubeやflierなどの要約動画やアプリの登場でわざわざ自ら読む必要がなくなった。 多様な趣味趣向が生まれる現代において、時間だけでなく脳内のキャパシティを奪う読書(主に活字)は純粋に時代にそぐわなくなっている。 もちろん著者の言う通り、半身で働くことでゆとりが生まれ読書に費やす時間も増えるとは思うが、生まれた可処分時間をそのまま読書に充てるかどうかは別問題である。 結論、時代に合わせたテーマで魅力的なコンテンツを発信し続けるか、引き続き要約などで形を変えていくしかないと思う。 本書がベストセラーになったのも、本を読まないといけないという社会人の潜在的な義務感や焦燥感があってこそだと思うが、それがあるうちは安泰だろう。 書籍はその時代を映す鏡だと思うし、将来は今日発売された書籍も古典文学という扱いになるわけで、もしかすると本という概念もなくなるかもしれない。 全てのコンテンツにいえることだが、時代に取り残されずに時流にあわせられるかが肝だと思う。 その点書籍は実用書や小説、漫画、雑誌と多様な形態があり今後もさらなる進化が見込める。 もしかすると、小説を読んでいる時の脳内のイメージが生成AIでイラスト化されながら、物語が進行していくなど新しい発明もあるのでは思う。 新しい未来に期待しながら、良い未来を作るためちゃんと読書を継続していこうと思う。

Posted by ブクログ

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