商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新泉社 |
発売年月日 | 2024/04/02 |
JAN | 9784787723192 |
- 書籍
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盗伐 林業現場からの警鐘
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盗伐 林業現場からの警鐘
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
違法伐採は、先進国を含む世界中で近年続発し、規模も膨らんでいる。それは単なる森林窃盗ではなく、脱炭素や生物多様性をむしばむ環境破壊であり、激化する気候変動による災害発生を招く重要な要素となっている。そして林業そのものも持続性を失い、フェアな取引が行われないことで産業構造の劣化を引...
違法伐採は、先進国を含む世界中で近年続発し、規模も膨らんでいる。それは単なる森林窃盗ではなく、脱炭素や生物多様性をむしばむ環境破壊であり、激化する気候変動による災害発生を招く重要な要素となっている。そして林業そのものも持続性を失い、フェアな取引が行われないことで産業構造の劣化を引き起こしているのだ。盗伐および違法木材は、世界中の森林、林業界を悩ましている問題なのである。 当たり前のようにそこにある森にそんな問題が潜んでいるとは。知らないことを知るということの大切さを学んだ本です。
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盗伐なんて現代にあるのか、というのが社会の受け止めのようで、僕もなんとなくそんな認識を持っていた。 しかし本書には、そういう甘い認識に冷や水をかけるように、さまざまな盗伐例が紹介されている。 宮崎の例が多いけど、別に宮崎が盗伐王国なわけではなく、被害者が声をあげて動き出したから、...
盗伐なんて現代にあるのか、というのが社会の受け止めのようで、僕もなんとなくそんな認識を持っていた。 しかし本書には、そういう甘い認識に冷や水をかけるように、さまざまな盗伐例が紹介されている。 宮崎の例が多いけど、別に宮崎が盗伐王国なわけではなく、被害者が声をあげて動き出したから、のようだ。 合板やバイオマス燃料用に、木ならなんでもいい、とばかりに荒っぽく盗伐するのが現代のやり方らしく、そして隣地の木を「誤って」伐ってしまった、という誤伐という言い訳狙いの盗伐もあるらしい。 何より、業界や行政がこの問題に関して後ろ向きというのが切ない。 著者も、この本を書くのに気が向かなかったというが、気持ちはわかる。 一方で、林業関係者はこのようなものを突きつけられてどうするんだろう…どうもしないんだろうな…
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兄が相続して山を持っているので身近に感じたせいかもしれませんが、怒りながら読みました。宮崎県の盗伐の例を挙げられていて、こんなことがまかり通っていいのか、とずっとプンプンしながら読みました。盗伐した業者の言い訳、木が盗まれているのに警察が動いてくれないジレンマ、消極的な行政…。こ...
兄が相続して山を持っているので身近に感じたせいかもしれませんが、怒りながら読みました。宮崎県の盗伐の例を挙げられていて、こんなことがまかり通っていいのか、とずっとプンプンしながら読みました。盗伐した業者の言い訳、木が盗まれているのに警察が動いてくれないジレンマ、消極的な行政…。こんなの許されていいのか、ということばかり。もしも、この本の事例のように、兄の山が重機で踏みつぶされ、父が孫のために植えた木が勝手に伐られていたら、と想像すると、全く納得がいかない被害ばかりでした。 盗伐や外国で違法に伐採された木が日本で普通に流通されています。私自身が望まずにしてそのような木で作られた家に住んでいるかもしれませんし、そのような木で作られた建築物を「自然を感じられて凄い」と思っているのかもしれません。 ヨーロッパのような厳しい法律で流通の面から違法伐採から木や自然を守って欲しい、と願わずにはおられません。 その一方で、山はみんなのものではありません。山は山主の物。そこに植えられた木の持ち主が別の場合もあります。山主の中には誰も相続しないから仕方なく山を相続し、間伐する費用がない人も少なくないでしょう。相続自体がされておらず、持ち主がわからない山も多いようです(そのような山は盗伐のターゲットになりやすい)。 なので「SDGs 15.陸の豊かさも守ろう」って、日本全体で実現しようとすると一筋縄ではいかないのだろうな、と思います。 読み終わってから、ぐるぐると考えが巡っています。 私には何ができるだろう。 ライフワークじゃないけれども、山・森についてこれからも知識を増やしたい。 まずはこの本に出会えてよかった。
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