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上田岳弘(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2024/02/09
JAN 9784163918037

商品レビュー

3.4

11件のお客様レビュー

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2024/09/06

作者の作品は、芥川賞を受賞した「ニムロッド」から、何作か読んでいる。「ニムロッド」でもそう感じたのだが、癖のある(私は嫌いでは無い)、旧来の日本の純文学の流れとは少し異なるような印象の作品が多いように思う。また、その結末がいずれもどこか釈然としなかった(ような印象である)。 今...

作者の作品は、芥川賞を受賞した「ニムロッド」から、何作か読んでいる。「ニムロッド」でもそう感じたのだが、癖のある(私は嫌いでは無い)、旧来の日本の純文学の流れとは少し異なるような印象の作品が多いように思う。また、その結末がいずれもどこか釈然としなかった(ような印象である)。 今作の存在をどこで知ったのか?、自分の記憶でははっきりとはしないが、たぶんいつも目を通している日経新聞土曜版・読書欄からのつながりだろう(作者の氏は、ここ数週間、連載「私の読書術」をしていた)。 読み始めて、う〜んやはり語り口調は変わっていないな…とも思ったのだが、私が読んだ何作かと比較して、「フィクションだけれど現実的だな」「ああ、こういう若者は、今の日本中、特に都会では、たくさんいるのだろうな」といった印象だった。 実際、登場人物は数名なのであるが、それぞれの極めて現代的な、都会的な、経済社会的な、時代背景にのっとった(と私が感じる)個性が実にわかりやすく、また感情移入もしやすい。 物語は決して不愉快でなく、また真っ当すぎる正義感を振りかざすようなものでもなく、かと言って不幸な結末を迎えるものでもなく、さまざまな起伏を経て進行していく(時に急展開もあるが…)。 私ごとにはなるが、たまたまここ数日で、外部の情報から隔絶された環境で書物に向き合う機会があり、本作品を読破することができた。それ(本作品)は自分が置かれた環境と並べて俯瞰してみても、決して不愉快なものではなく、また必要以上の感情移入を強いる、重い物語でもなく、かと言って軽率な風俗全般を描いたものでもなかった。あくまで私個人の意見ではあるが、芥川賞受賞後の、安定した作者の秀作であると思う。

Posted by ブクログ

2024/05/30

世間の価値観や常識に囚われず、自分自身を確立してる人には本当の強さがあると思う。 世界は相変わらず不安定だけど、自分自身だけは確固たるものでありたい。 そんな人の何気ない一言や行動が誰かを救ったりする。私はめっちゃ好きな小説でした。

Posted by ブクログ

2024/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

非常に面白かった。すごく現代的な仕事として、すっかり定着したウーバーイーツの配達員の主人公が、これまた現代的な人との距離感覚を持ち、なんかいい。 分量も少なくページ数も150ってとこだが 様々なテーマが詰め込まれている。マルクス、優勢思想、空白の30年。そして、著者の哲学が若干の暑苦しさを伴い、しかし個人的には適温くらいか?オーディオブックを聴きながら配達する主人公が聴いているのがカフカというのがまたよく似合う。 カフカの審判には物語に入らない、余りが差し込まれているそうだ。(未読) そしてこのK+ICOにも、それはある。

Posted by ブクログ

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