商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2024/02/09 |
| JAN | 9784163918037 |
- 書籍
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K+ICO
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K+ICO
¥1,760
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商品レビュー
3.2
14件のお客様レビュー
令和の若者を知ることができる1冊としてネットで紹介されていた作品です。 「負け組ランドセル」と揶揄されるウーバーイーツの配達員をしているKと、そこそこのフォロワーがいるTikTokerのICO。二人の視点から交互に描かれる物語ですが、全体的に文章や描写が淡泊すぎる印象を受けまし...
令和の若者を知ることができる1冊としてネットで紹介されていた作品です。 「負け組ランドセル」と揶揄されるウーバーイーツの配達員をしているKと、そこそこのフォロワーがいるTikTokerのICO。二人の視点から交互に描かれる物語ですが、全体的に文章や描写が淡泊すぎる印象を受けました。 はたして、KとICOの世界が交わる必要はあったのでしょうか。男性主人公であるKの心情や行動には共感できるところがあった一方で、女性主人公のICOは彼女のバックグラウンドも、SNSでのあり様も、実生活での苦労も、すべてに奥行きを感じることができず、感情移入できないまま終わってしまいました。 個人的には、Kだけに焦点を当てて物語を深堀してもらった方が、読みごたえがあったのではないか、と感じます。
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“そういうこっちゃないんだよな。俺は使われているわけじゃない。使っているわけでもない。ただ、今あるようにあるだけなんだ。そして、昨日よりもよくなっている。例えばね、昨日の自分に比べて、この辺の道に詳しいし、空を見ればどう天気が変わっていくのかわかる。筋肉も随分ついた。きっと配達員...
“そういうこっちゃないんだよな。俺は使われているわけじゃない。使っているわけでもない。ただ、今あるようにあるだけなんだ。そして、昨日よりもよくなっている。例えばね、昨日の自分に比べて、この辺の道に詳しいし、空を見ればどう天気が変わっていくのかわかる。筋肉も随分ついた。きっと配達員をやめても俺は生きていける。その確率が昨日よりも少し上がっている。俺もどこかでこの仕事をやめる時がくるかもしれないけど、それは大きな問題じゃないんだ。この方向で積み重ねていけば、その内に俺は国がなくてもやっていける自分を得る。国がなくなっても、配達的なものは続くからね。だから、末端とか、システムとか、そういうこっちゃねぇんだよ”
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Uber Eatsの配達員の「K」とTikTokerの「ICO」。いかにも現代を象徴するような設定だ。 資本主義の巨大なシステムの末端に組み込まれて、労働力として搾取されるUber Eats配達員。存在を見下されることもある。しかしKは、意に介さず、毎日の労働で身体を鍛え、配達...
Uber Eatsの配達員の「K」とTikTokerの「ICO」。いかにも現代を象徴するような設定だ。 資本主義の巨大なシステムの末端に組み込まれて、労働力として搾取されるUber Eats配達員。存在を見下されることもある。しかしKは、意に介さず、毎日の労働で身体を鍛え、配達エリアを熟知し、法律を学び、どんな世界でも生きていける自分を作り上げようとしている。 一方、ICOも金銭的に恵まれない境遇にあっても、自分の才覚でフォロワーを増やし、TikTokerとしてそこそこ成功、さらに同級生と協力して「イデア」としてのICOを作りあげようとする。 途中に出てくる小学生「k」の家庭で起きる事件だったり、ICOの同級生の事故など、残念ながら小説の展開として意図がわかりにくかったところもある。 しかし、こんな日本にしてしまった高齢者世代への若者世代からの怨嗟と、若者の象徴として、来るべき時に備え、黙々と個々の能力を高めるUber Eats配達員たちの姿が目に浮かび、これが著者が感じている現代なのかもしれないと思った。 耐えに耐えた彼らがいつか黙って世の中をひっくり返してしまうのでは、などと不気味さを覚えつつも、エールを送りたいような複雑な思いになった。
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