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K+ICO の商品レビュー

3.2

14件のお客様レビュー

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    2

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2025/06/12

令和の若者を知ることができる1冊としてネットで紹介されていた作品です。 「負け組ランドセル」と揶揄されるウーバーイーツの配達員をしているKと、そこそこのフォロワーがいるTikTokerのICO。二人の視点から交互に描かれる物語ですが、全体的に文章や描写が淡泊すぎる印象を受けまし...

令和の若者を知ることができる1冊としてネットで紹介されていた作品です。 「負け組ランドセル」と揶揄されるウーバーイーツの配達員をしているKと、そこそこのフォロワーがいるTikTokerのICO。二人の視点から交互に描かれる物語ですが、全体的に文章や描写が淡泊すぎる印象を受けました。 はたして、KとICOの世界が交わる必要はあったのでしょうか。男性主人公であるKの心情や行動には共感できるところがあった一方で、女性主人公のICOは彼女のバックグラウンドも、SNSでのあり様も、実生活での苦労も、すべてに奥行きを感じることができず、感情移入できないまま終わってしまいました。 個人的には、Kだけに焦点を当てて物語を深堀してもらった方が、読みごたえがあったのではないか、と感じます。

Posted byブクログ

2025/04/21

“そういうこっちゃないんだよな。俺は使われているわけじゃない。使っているわけでもない。ただ、今あるようにあるだけなんだ。そして、昨日よりもよくなっている。例えばね、昨日の自分に比べて、この辺の道に詳しいし、空を見ればどう天気が変わっていくのかわかる。筋肉も随分ついた。きっと配達員...

“そういうこっちゃないんだよな。俺は使われているわけじゃない。使っているわけでもない。ただ、今あるようにあるだけなんだ。そして、昨日よりもよくなっている。例えばね、昨日の自分に比べて、この辺の道に詳しいし、空を見ればどう天気が変わっていくのかわかる。筋肉も随分ついた。きっと配達員をやめても俺は生きていける。その確率が昨日よりも少し上がっている。俺もどこかでこの仕事をやめる時がくるかもしれないけど、それは大きな問題じゃないんだ。この方向で積み重ねていけば、その内に俺は国がなくてもやっていける自分を得る。国がなくなっても、配達的なものは続くからね。だから、末端とか、システムとか、そういうこっちゃねぇんだよ”

Posted byブクログ

2024/12/29

Uber Eatsの配達員の「K」とTikTokerの「ICO」。いかにも現代を象徴するような設定だ。 資本主義の巨大なシステムの末端に組み込まれて、労働力として搾取されるUber Eats配達員。存在を見下されることもある。しかしKは、意に介さず、毎日の労働で身体を鍛え、配達...

Uber Eatsの配達員の「K」とTikTokerの「ICO」。いかにも現代を象徴するような設定だ。 資本主義の巨大なシステムの末端に組み込まれて、労働力として搾取されるUber Eats配達員。存在を見下されることもある。しかしKは、意に介さず、毎日の労働で身体を鍛え、配達エリアを熟知し、法律を学び、どんな世界でも生きていける自分を作り上げようとしている。 一方、ICOも金銭的に恵まれない境遇にあっても、自分の才覚でフォロワーを増やし、TikTokerとしてそこそこ成功、さらに同級生と協力して「イデア」としてのICOを作りあげようとする。 途中に出てくる小学生「k」の家庭で起きる事件だったり、ICOの同級生の事故など、残念ながら小説の展開として意図がわかりにくかったところもある。 しかし、こんな日本にしてしまった高齢者世代への若者世代からの怨嗟と、若者の象徴として、来るべき時に備え、黙々と個々の能力を高めるUber Eats配達員たちの姿が目に浮かび、これが著者が感じている現代なのかもしれないと思った。 耐えに耐えた彼らがいつか黙って世の中をひっくり返してしまうのでは、などと不気味さを覚えつつも、エールを送りたいような複雑な思いになった。

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2024/09/08

作者の作品は、芥川賞を受賞した「ニムロッド」から、何作か読んでいる。「ニムロッド」でもそう感じたのだが、癖のある(私は嫌いでは無い)、旧来の日本の純文学の流れとは少し異なるような印象の作品が多いように思う。また、その結末がいずれもどこか釈然としなかった(ような印象である)。 今...

作者の作品は、芥川賞を受賞した「ニムロッド」から、何作か読んでいる。「ニムロッド」でもそう感じたのだが、癖のある(私は嫌いでは無い)、旧来の日本の純文学の流れとは少し異なるような印象の作品が多いように思う。また、その結末がいずれもどこか釈然としなかった(ような印象である)。 今作の存在をどこで知ったのか?、自分の記憶でははっきりとはしないが、たぶんいつも目を通している日経新聞土曜版・読書欄からのつながりだろう(作者の氏は、ここ数週間、連載「私の読書術」をしていた)。 読み始めて、う〜んやはり語り口調は変わっていないな…とも思ったのだが、私が読んだ何作かと比較して、「フィクションだけれど現実的だな」「ああ、こういう若者は、今の日本中、特に都会では、たくさんいるのだろうな」といった印象だった。 実際、登場人物は数名なのであるが、それぞれの極めて現代的な、都会的な、経済社会的な、時代背景にのっとった(と私が感じる)個性が実にわかりやすく、また感情移入もしやすい。 物語は決して不愉快でなく、また真っ当すぎる正義感を振りかざすようなものでもなく、かと言って不幸な結末を迎えるものでもなく、さまざまな起伏を経て進行していく(時に急展開もあるが…)。 私ごとにはなるが、たまたまここ数日で、外部の情報から隔絶された環境で書物に向き合う機会があり、本作品を読破することができた。それ(本作品)は自分が置かれた環境と並べて俯瞰してみても、決して不愉快なものではなく、また必要以上の感情移入を強いる、重い物語でもなく、かと言って軽率な風俗全般を描いたものでもなかった。あくまで私個人の意見ではあるが、芥川賞受賞後の、安定した作者の秀作であると思う。

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2024/08/31

「とりあえず上田岳弘をもう何作か読んでみよう」 第二弾に選んだのは『K+ICO』 Kは孤独である。 と同時に孤独ではない。 なぜなら――― Kはシティバイクを漕いでいる。 なぜなら――― なぜなら彼はウーバーイーツの配達員だから。いや正確に言えば、彼はウーバーイーツの配...

「とりあえず上田岳弘をもう何作か読んでみよう」 第二弾に選んだのは『K+ICO』 Kは孤独である。 と同時に孤独ではない。 なぜなら――― Kはシティバイクを漕いでいる。 なぜなら――― なぜなら彼はウーバーイーツの配達員だから。いや正確に言えば、彼はウーバーイーツの配達員でもある、と言うべきか。 あくまでそれは彼を説明するための一つの要素に過ぎないのだから。 ICOは孤独である。 と同時に孤独ではない。 なぜなら――― ICOは iPhone12 の前で踊っている。 なぜなら――― なぜなら彼女は TikToker だから。 いや正確に言えば、彼女はTik Tokerでもある、 と言うべきか。 あくまでそれは彼女を説明するための一つの要素に過ぎないのだから。 本作はウーバーイーツの配達員をしているKとTikTokerをしている女子大生のICO(イコ)の物語 つまり、K+ICOの物語 そこに、1Q84O1も加わり、K+ICO+1Q84O1の物語になろうとした 1Q84O1は孤独である。 と同時に孤独ではない。 なぜなら――― 1Q84O1は○○○○いる。 なぜなら――― なぜなら彼は○○○○だから。 いや正確に言えば、彼は○○○○でもある、と言うべきか。 あくまでそれは彼を説明するための一つの要素に過ぎないのだから。 しかし、K+ICO+1Q84O1の物語にはなれなかった。 なぜなら――― これは苦行であるからだ。 なぜなら――― 本作がよくわからないからだ。 上田岳弘さんがよくわからないからだ。 「とりあえず上田岳弘をもう何作か読んでみよう」は、ここで終わろう。 なぜなら――― 面白くないからだ。

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2024/06/03

世間の価値観や常識に囚われず、自分自身を確立してる人には本当の強さがあると思う。 世界は相変わらず不安定だけど、自分自身だけは確固たるものでありたい。 そんな人の何気ない一言や行動が誰かを救ったりする。私はめっちゃ好きな小説でした。

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2024/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

非常に面白かった。すごく現代的な仕事として、すっかり定着したウーバーイーツの配達員の主人公が、これまた現代的な人との距離感覚を持ち、なんかいい。 分量も少なくページ数も150ってとこだが 様々なテーマが詰め込まれている。マルクス、優勢思想、空白の30年。そして、著者の哲学が若干の暑苦しさを伴い、しかし個人的には適温くらいか?オーディオブックを聴きながら配達する主人公が聴いているのがカフカというのがまたよく似合う。 カフカの審判には物語に入らない、余りが差し込まれているそうだ。(未読) そしてこのK+ICOにも、それはある。

Posted byブクログ

2024/04/10

1つの事から何を学ぶか。そして、その先の延長線上に何を選ぶかを教えてくれる小説。 ウーバーイーツ配達員のKがなぜ配達を選んだのか。 その先に何を見据えてこの仕事を選んだのか。 世間的に、仕事によっては、悲しいですが見下されたりする仕事もあります。 その中でも先を見据えて仕事を選...

1つの事から何を学ぶか。そして、その先の延長線上に何を選ぶかを教えてくれる小説。 ウーバーイーツ配達員のKがなぜ配達を選んだのか。 その先に何を見据えてこの仕事を選んだのか。 世間的に、仕事によっては、悲しいですが見下されたりする仕事もあります。 その中でも先を見据えて仕事を選ぶことの大切さを教えてもらった気がします。 今の仕事の延長線上にどのような選択肢があるのか。 今一度考えるきっかけになりました。

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2024/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ウーバーイーツ配達員K、 TikTokerのICO、 子どものk。 今の社会に対する鬱憤のようなものはあっても、 それぞれが、たくましく生きようとしている姿。 特にK+kの章が好き! kもKのように強く生きられますようにと願った。

Posted byブクログ

2024/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ウーバーイーツ配達員の文芸流行ってるのかなぁ、と表象について思いを馳せてしまった。見下すものと見下されるもの、金が全てだと思うもの、唐突な流血、心に残るかと言うとどうかな……という気持ち。この作家にはより面白い作品があるからこそ、少し物足りない気持ちになってしまった。

Posted byブクログ