商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2024/02/06 |
JAN | 9784309420806 |
- 書籍
- 文庫
灰の劇場
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
灰の劇場
¥880
在庫あり
商品レビュー
3.5
41件のお客様レビュー
単行本で解説がなかったので「0」「1」「(1)」が何なのか分からずモヤモヤとしながら読んでいた。後半になるに連れてフィクションとノンフィクションが交錯していくと、フィクションのパートでふたりの女性に小説家が飲み込まれていきそうになる、というか境界が曖昧になっていく感じが面白かった...
単行本で解説がなかったので「0」「1」「(1)」が何なのか分からずモヤモヤとしながら読んでいた。後半になるに連れてフィクションとノンフィクションが交錯していくと、フィクションのパートでふたりの女性に小説家が飲み込まれていきそうになる、というか境界が曖昧になっていく感じが面白かった。 人間は意外に衝動的に、瞬間的に死ぬんだな。これから結婚せず1人で生きるという人も増えると思うけど。結婚しなかった場合、ひとりで死ぬまで何十年も変化の無い生活を続けていくんだなと思うと、ふと死にたくなるかもしれない。
Posted by
一緒に暮らしていた女性二人が橋から飛び降りて、自殺をしたという事件がずっと残っていた”私”がそのことを調べて小説にしていくというところから始まる、フィクションとノンフィクションパートが交互にくる構成の1冊 なんというか恩田陸さんのノンフィクション部分が、ある事件をもとにフィクショ...
一緒に暮らしていた女性二人が橋から飛び降りて、自殺をしたという事件がずっと残っていた”私”がそのことを調べて小説にしていくというところから始まる、フィクションとノンフィクションパートが交互にくる構成の1冊 なんというか恩田陸さんのノンフィクション部分が、ある事件をもとにフィクションを制作するということでその女性二人の想像上の人生に呑み込まれそうな感じもあり、そのあたりの境目があやふやになりそうで、何度か今どのパート読んでるっけ?とページをめくりかえした その感じが自分もこの「灰の劇場」の世界に気がついたら呑まれている感じもして、今までにない読書体験だった また恩田陸さん自身もこの女性たちも40代のなかば~後半の女性ということから、その時代のジェンダーロールや、いわゆる氷河期世代のなかで生きていくこと、生きていたことの切実さは、おそらく私には体感できないことで、可能な限り想像をして、その過酷さに胸を痛めることしかできない また実際の事件をフィクションとすることの困難さやどうしても付随してくる罪深さ、創作そのものの業のようなものも、あの恩田陸が書いてくれているのはなんというか勇気づけられた。おもしろくて、私にとっては良い小説だった
Posted by
何気なく見てずっと心に引っかかっていた中年女性の2人が自死したという新聞記事を小説に書き下ろすという話。フィクション(1)とノンフィクション(0)の交互展開で書かれていて、切り替えながら読み進めていける面白さあり、作者の実際の(日常の)考えてることや視点に「それ、あるある」という...
何気なく見てずっと心に引っかかっていた中年女性の2人が自死したという新聞記事を小説に書き下ろすという話。フィクション(1)とノンフィクション(0)の交互展開で書かれていて、切り替えながら読み進めていける面白さあり、作者の実際の(日常の)考えてることや視点に「それ、あるある」という共感あり。でも終始、私にはモヤっという読書を強いられてる感じで、読み進めるのが正直たいへんでした。。。
Posted by