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バイバイ、サンタクロース 麻坂家の双子探偵
1,980円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2023/12/20 |
| JAN | 9784334101763 |
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バイバイ、サンタクロース
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商品レビュー
3.4
13件のお客様レビュー
めちゃくちゃ面白い。本格ミステリの構造的な部分を揺さぶってくるのが好みだった。 光文社による本格ミステリ作家の新人発掘プロジェクト〈カッパ・ツー〉第三弾作品。警察官の父親を持つ双子の小学生探偵が事件の謎を解く全6編の連作ミステリ。 特筆すべきは、主人公である双子の対照的なキャラ...
めちゃくちゃ面白い。本格ミステリの構造的な部分を揺さぶってくるのが好みだった。 光文社による本格ミステリ作家の新人発掘プロジェクト〈カッパ・ツー〉第三弾作品。警察官の父親を持つ双子の小学生探偵が事件の謎を解く全6編の連作ミステリ。 特筆すべきは、主人公である双子の対照的なキャラ造形。論理的思考を重視し、時に冷酷とも取れる推理をする兄・圭司と、人間心理や感情に寄り添い、優しさをもって事件に向き合う弟・有人。この二人の対比が、各話の謎解きに厚みを出しており、より物語的な仕掛けにも多角的な視点を与えている。全編を通じて二人の推理対決(のような構造)がそのまま双子の関係性や、成長、探偵としての在り方を映し出している。 物語の構成は、日常の些細な謎から始まり、双子の成長に合わせて徐々に殺人事件のような重い展開へと移行していく。タイトルも示唆するような幼年期の終わりを感じさせるテーマを、連作という形を通して読者に追体験させる構造が巧みだ。 本格ミステリとしての完成度も非常に高く、満足感がある。全編ロジカルでクラシックな本格モノの要素を持ちながらもどこか独自性のあるプロットになっているのが楽しい。正直、解けるかというと怪しいレベルで捻った論理構造をしている気がしていて、その点は麻耶雄嵩のロジックの難しさを思わせる。 僕は個人的には気にならないが、小学生らしからぬ知識や言動と、小学生らしい行動原理が、どちらも見られるのがやや妙な拗れになってしまっているきらいはある。例えば名探偵コナンなどでは大人の行動原理が基本にあり、必要に応じて子供らしさを演じるという構造になるが、本作では実際に子供で、子供らしい部分がありながらも、大人のような振る舞いをする場面がどうしても発生するため、気になる人はいるだろうと思う。 個人的には、本格ミステリの良さの一つは「時に小説であること以上に本格ミステリであること」だと思っている。小説である以上、物語の面白さや自然さが必要だという一般論は理解できるが、「本格ミステリ」という細部化された道の果てには、物語としては歪な「人工感」や「緻密すぎる謎」や「メタ的な構造美」のようなものに良さを求める視線があっても良いのではないか。本作には、そういう本格ミステリの良さも詰まっている。
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現象の論理を追求する兄と、心理の論理を解釈していく弟。 性格も信条も違う2人の探偵によって事件の在り方まで変わってしまう。 自分も世界もまだ揺らいでいて、時に受け取り方ひとつで極端にはぐれてしまう、小学生探偵ならではの多重推理だった。 最初の2篇で日常の謎モノかと思わせておいて...
現象の論理を追求する兄と、心理の論理を解釈していく弟。 性格も信条も違う2人の探偵によって事件の在り方まで変わってしまう。 自分も世界もまだ揺らいでいて、時に受け取り方ひとつで極端にはぐれてしまう、小学生探偵ならではの多重推理だった。 最初の2篇で日常の謎モノかと思わせておいて、それからどんどんシリアスな事件へと流れていく。 連作短編らしい積み重ねもあり、時の流れを感じれたりで好き。 着地はいろいろ思うけど、有人のモノローグだけをずっとなぞってきたこの構成が、ここに向かってたのかーとも思う。 この双子の形がこの着地を生んだこの感じ。
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6話の連作短編集です。小学生の双子が主人公で、舞台は学校や彼らの生活圏とくれば、ほんわか日常の謎的なやつを想像していたのですが、普通に人死ぬんだ!という…。個人的には兄の圭司に全く感情移入できなかったし、ラストも好きではない。うーん、期待しすぎたのが良くなかったのかなぁ。次作積読...
6話の連作短編集です。小学生の双子が主人公で、舞台は学校や彼らの生活圏とくれば、ほんわか日常の謎的なやつを想像していたのですが、普通に人死ぬんだ!という…。個人的には兄の圭司に全く感情移入できなかったし、ラストも好きではない。うーん、期待しすぎたのが良くなかったのかなぁ。次作積読してるけど、しばらく読まないかも。
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