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スピノザの診察室
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スピノザの診察室
¥1,870
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商品レビュー
4.4
616件のお客様レビュー
久しぶりに感涙の小説でした。 作者本人も現役医師という事なので、 一瞬、主人公の雄町先生=作者なんじゃないかと錯覚をおこしました。 こんなお医者さんに出会いたいと強く願います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この物語の主人公・マチ先生は、かつて大学病院で消化器外科の凄腕医師でした。しかし、あるきっかけで医局を離れ、現在は街の病院で地域医療に携わっています。彼が向き合うのは、慢性疾患を抱えながら生活する患者たち。中には救われないケースもあり、読んでいて胸が締めつけられる場面もありました。 それでも、マチ先生は常に平穏で毅然とした姿勢を崩さず、患者と向き合い続けます。しかし、その裏では「これで良かったのか」「自分にできることはなかったのか」と葛藤し続けており、その姿に同じ医療従事者として共感しました。題名にもなっているスピノザの思想を知っていると、よりマチ先生の考え方が理解しやすいかもしれません。私もこの機会にスピノザの本を読んでみようと思いました。 特に印象に残ったのは、辻さんのエピソードです。倫理観や死生観が問われる内容で、「治療によって命を救い、寿命を伸ばすことが必ずしも幸せにつながるとは限らないのだ」と考えさせられました。 また、マチ先生だけでなく、周囲の登場人物たちも魅力的でした。それぞれが自分の医療観を持ち、患者と向き合っている姿が印象的です。さらに、作中には阿闍梨餅など京都の和菓子が登場し、読んでいるうちに京都へ行ってお土産に買いたくなりました。 全体的に読みやすく、心に響く物語でした。もし続編が出たらぜひ読みたいです!南先生との関係も気になるところでした!!
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ブグログでの評価が高く、装丁の絵が素敵だったので、手に取った本。 題名から医療系の物語だとは思っていたけど、作者が現役医師だとは知らなかった。 物語は、終末医療中心の原田病院に勤めるマチ先生の話。 本当は大学病院ですご腕の医師だったのに、ワケあって、原田病院に勤務することになるの...
ブグログでの評価が高く、装丁の絵が素敵だったので、手に取った本。 題名から医療系の物語だとは思っていたけど、作者が現役医師だとは知らなかった。 物語は、終末医療中心の原田病院に勤めるマチ先生の話。 本当は大学病院ですご腕の医師だったのに、ワケあって、原田病院に勤務することになるのだけれど、その理由にも感銘を受けるし、患者さんとの向き合い方もマチ先生の人間力が静かに描かれていて、心打たれる。 私も父が闘病していた頃、本人の死生観を家族として、どう向き合っていけばいいのか…色々考えていたなと思いだした。 全体的には、終末医療の話だから、重いのかな、と思っていたけれど、そこに哲学的な考えが散りばめられていて、「人の幸せ」について静かに考える時間になった。
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