商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2023/11/07 |
JAN | 9784309467887 |
- 書籍
- 文庫
サピエンス全史(上)
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サピエンス全史(上)
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商品レビュー
4.3
76件のお客様レビュー
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各所でおすすめとして紹介されていたので、読みました。 認知革命によって見えないものを信じることができるようになった、それがホモサピエンス固有であるという説明に納得させられて、宗教だったり、会社だったり、グローバル化の潮流だったりがとても我々らしいものであることに気づかされ、宗教学や組織学に興味が湧きました。 またどの章か忘れてしまいましたが、個人の価値観もその時代の社会に強く影響を受けていることについて語られており、エジプト時代に生まれてたら、必死に貯金して、来世のためのお墓に投資してたのかなぁと不思議な気持ちになったのと同時に「七つの習慣」などに謳われている人格者たる行動というのも、かなり現代資本主義によって形成された価値観を反映したもので、本質的な個人の幸せを追求するものではないのでは?という「幸せとはなんだろう?」モードに入ってしまいました。笑 とはいえ動物的にみると、長く健康で生きることは幸せに繋がると思うので、健康を維持しつつ、この「幸せとは何か」という難問を楽しみながら生きていきたいと思いました。
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第1部 認知革命 第2部 農業革命 第3部 人類の統一 以上3部11章から成る上巻である。 認知革命。 実は人間社会って妄想の産物なんだぜ、という章。ちょっと京極夏彦の京極堂シリーズを想起した。 まぁ確かに全部頭の中の出来事だし概念だし解釈ですね、お金ですらも。 農業革命。 人間が一番、勢力拡大的な意味で成功してるんだろうなと思っていたのだが、実は「小麦」が上手く人間を使って種の繁栄に成功したというのが、目から鱗でしたね。 いや確かにな? 小麦から見れば繁殖のための場所を昼夜、年がら年中整えてくれて、自分たちはただ生きれば良いだけなのだ。うむ快適。 ホモ・サピエンスは個体で見れば農業を始め集団で生活することで自由を失い豊富な栄養を失ったのだが、種全体で見ると繁栄に繋がるからそれが最適解だった云々、という話もあるのだが。 実は定住して集団で農業を営み始めたら後戻りできなかったぜ、だははー、ってことだった、という。確かに小麦育てて余剰作物保管して…ってやってたら、孫の代になってそれ全部捨てて狩猟生活戻る?って言われたとて、狩猟生活の仕方わからんし余剰作物勿体無いし、ってなるわな。という話。私も祖父母は戦中の人だったが、その頃の暮らしもはや分からんもんね。火打石で火をつけたり洗濯板で洗濯とかできる気がしない。 いや、身と蓋が消えたじゃないか。認知革命の章からすでに怪しかったけど。 ここら辺、少しばかり、以前読んだ「銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎」に似ている気がする。知識が深まる感覚。 人類の統一。 しかし結局、集団的には農耕民族の方が狩猟民族よりも強かった、純粋に力がというわけでなく多分環境とかタイミングが運良く絡み合った結果、みたいな。 やっぱり身も蓋もない。
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ホモサピエンスとして生き、これから死ぬ私には面白い見方を与えてくれた。 長文の文庫であったが、読み終えても頭から離れない衝撃的なものがあった。 狩猟採集民族から農耕社会に移行したのは、ただ種を増やせるからだとの考察には驚いた。狩猟採集民族は気候や季節により食料が手に入らなかっ...
ホモサピエンスとして生き、これから死ぬ私には面白い見方を与えてくれた。 長文の文庫であったが、読み終えても頭から離れない衝撃的なものがあった。 狩猟採集民族から農耕社会に移行したのは、ただ種を増やせるからだとの考察には驚いた。狩猟採集民族は気候や季節により食料が手に入らなかったり、病気の対処もできず、不自由なイメージがあったが農耕社会は人を土地や決められた作物や家畜に縛り付け、不便な生活にし、ただ人口増という理由だけの生存戦略の可能性は初見だった。狩猟採集民族は自然の中で生きる術を知っていて、季節の多種多様の植物を食べていたようだし、薬草の知識もあったそう。 また、お金、国、企業というのは全て虚構で、人類は虚構ができたことで、他国との人でもコミュニケーションができるという味方も、今生きている現実に新たな視点を与えてくれた。 「絶滅危惧種」なんて少し前から騒がれているけど、ホモサピエンスが各大陸から移動し始めてから大量殺戮をしているのも驚いた。 夫が読み終わった本の中から、こちらを選んでみたが、私から見る世界の見方が変えることができた本。やっと読了。人生で出会えてよかった。
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