商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2023/10/17 |
JAN | 9784093866972 |
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星に願いを
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星に願いを
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商品レビュー
4.2
25件のお客様レビュー
14歳の誕生日に「さよなら田中さん」でデビューした鈴木るりかさん。この続編として「太陽はひとりぼっち」、「私を月に連れてって」が出版され、四冊目のこの「星に願いを」は二十歳の誕生日に出されたということ。 「太陽はひとりぼっち」で突然現れたおばあちゃん。お母さんに「死んだ」とさ...
14歳の誕生日に「さよなら田中さん」でデビューした鈴木るりかさん。この続編として「太陽はひとりぼっち」、「私を月に連れてって」が出版され、四冊目のこの「星に願いを」は二十歳の誕生日に出されたということ。 「太陽はひとりぼっち」で突然現れたおばあちゃん。お母さんに「死んだ」とされ、お母さんを子供のとき虐待してひとりぼっちにさせた、「クソババア」。 そのおばあちゃんが亡くなったという。おばあちゃんに頼まれ「死後事務委任契約」を結んでいた吉澤さんという女性が、おばあちゃんと契約したとおり、おばあちゃんをお葬式無しで火葬し、無縁塚に葬り、「預金通帳」と「死亡保険金証書」をお母さんに渡しにきた。そしてその他の物は一切捨てるように言われていたのだが、吉澤さんは三冊のノートだけはどうしても捨てられず、お母さんの所に届けにきた。 お母さんは読もうとしなかったが、花実が読んだそのノートには、おばあちゃんの思いのたけが綴られていた。どれだけ真千子に会いたかったか。赦してほしいけれど、自分で自分を赦せない気持ち。どうしてあの時はあの子にあんな事をしてしまったのか、自分が押さえられなかったという悔やんでも悔やみきれない気持ち。そんな本音を誰にも言わず、娘と孫の前では「クソババア」になりきって、遠くから幸せを祈っていた。その気持ちを綴ったそのノートも残さないつもりでいた。 読みながら、これは鈴木るりかさんが二十歳前に書いたということをすっかり忘れていた。 「どうしてこんな若い子が、こんなん書けるかなあ?」と呟いたら、先に読んでいた娘(中学生)が「人生二周目なんちゃうの」と言った。人生二周目?えっ?前世があったってこと?なるほどなあ。いや、知らんけど。 田中家の箪笥の奥の髑髏にこれ以上触れてはいけないと思うけど、おばさんは、まだ気になることがある。「太陽はひとりぼっち」でおばあちゃんがチラッと言ってたこと。「私を月に連れてって」でお母さんの幼馴染がチラッと言ってしまったこと。「もしかしたら殺人犯かもしれない!!??」花実のお父さんのこと。気になるんだけど、明るい花実親子をそのままにしておきたいとも思う。 だけどきっと聡明な花実はこれから色々知っていくだろう。お母さんの健康も気になる。 鈴木るりかさん、大学卒業までに次を出して下さい。田中親子の物語を人生のライフワークにして下さい。
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大学生になっても一年に一冊は書き続けるるりかさん、すごいね。今回はばあちゃんの過去が明らかに。ってことは、前作とか書く前からある程度構想していたってこと?畏れ入り屋の鬼子母神ですわ。 ばーちゃんの日記がほとんどの内容なので、☆は4つにしたけど、虐待の話とか昔の結婚のこととか、よく調べたねえと感心するばかりです。簡単なお涙頂戴にしていないところもいいねえ。
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題名の意味を知り感動 言葉は暴力よりも強く鋭利なものなんだろう。 諸刃の剣、と似たようなものだと思った。 毒にも薬にもなる、形のない音。 それが言葉だと思った。 続編になるにつれてだんだんと重い話となっている。しかしそれと同時に生きることの素晴らしさや「生きたい」と思える原動力...
題名の意味を知り感動 言葉は暴力よりも強く鋭利なものなんだろう。 諸刃の剣、と似たようなものだと思った。 毒にも薬にもなる、形のない音。 それが言葉だと思った。 続編になるにつれてだんだんと重い話となっている。しかしそれと同時に生きることの素晴らしさや「生きたい」と思える原動力になっていく。 鈴木るりかさんの本は、きっとこれからも誰かの心を変える力を持ったものだと私は思う。
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