商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2023/10/06 |
JAN | 9784309467924 |
- 書籍
- 文庫
死に山
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死に山
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商品レビュー
3.7
12件のお客様レビュー
ディアトロフ峠事件の真相に迫るドキュメンタリー。 何故、9人のトラッカーはマイナス30度の山中でテントを捨て、服もまともに着けず靴も履かずに死んでいたのか。 軍による陰謀説が囁かれる中、著者は科学的に原因を調べる。3.7
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単行本が出たときから気になっていて、やっと読めた。 気になりだしたらとことん調べずにはいられない人の手による誠実な記録でありました。 旧ソ連というだけで、何やら陰謀めいたものを勝手に想像していたことを反省。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やはり映画作家だからなのか、構成がとてもうまくてパーティーの行程を追体験するような感覚になる。資料写真も多く、彼らの人となりの描写も詳細で、アルバムを見ながら話を聞いているよう。 パーティの行程と当時の捜索の様子と現代の調査が入れ替わり立ち替わり語られていく。著者の生活や、アメリカンジョークというか、ふきんし…陽気さが滲むので、凄惨さの割には暗く沈み込まない。 結末は冒頭に記されているのだが、旅は始まりから不穏。大学生の中に大人が闖入。何と言っても放射性物質の検出が否が応でも国家的な背景を感じさせる。おまけに多数の光球の目撃情報、現地の少数民族、不可解な軍の態度。怪しみだしたらどうとでも言えてしまう。確かなのは9人の若者が無惨な亡くなり方をしていたという事実だけ。 陰謀論からムー的推理からあらゆる推測が産まれていたにも関わらず、彼らの行程を季節を合わせて実際になぞった人はアメリカ人であるドニーだけだった。これが一番偉いと思う。産まれたばかりの息子を置いていってはいるが。 結果と憶測ばかりの情報から真実を取り出す篩は、現場。『サガレン』でも感じた感動をまた得られて嬉しい。現代でなければ分からなかった犯人。自然の脅威を改めて感じた。 極限状態での正体不明の轟音と苦痛。どんなにか恐ろしかっただろう。図らずもイヴァノフの「未知の不可抗力」という表現がこの事故を最もよく表していた。分からないなりに見抜いていたのはさすが捜査官の眼だと思う。
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