商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2023/09/22 |
| JAN | 9784122074200 |
- 書籍
- 文庫
喫茶店文学傑作選
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喫茶店文学傑作選
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
喫茶店にまつわる短編集。さまざまな文体に触れたい目的で読んだ。喫茶店はとても好きな場所ではあるが、詳しくはない。なのでミルクホールという形態を調べたくらいだから、諸所の感動は私には起こらないわけである。 さて、喫茶店にがっつり腰を下ろした短編も有れば「もう終わり?」とページを戻る...
喫茶店にまつわる短編集。さまざまな文体に触れたい目的で読んだ。喫茶店はとても好きな場所ではあるが、詳しくはない。なのでミルクホールという形態を調べたくらいだから、諸所の感動は私には起こらないわけである。 さて、喫茶店にがっつり腰を下ろした短編も有れば「もう終わり?」とページを戻るような短編があり。文体の苦手な感覚のものは目が滑っていく。面白いと思って読んでいたのは『散歩』『アップルパイ、ワン!』『東京の喫茶店』『冷熱の喫茶店』。 取るに足らないことを、今はSNSで呟くところだが昔は文人がこうして筆を取って書いて伝えていたのだ。そしてそれを買って読む。味があって良いなと思った。
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2024年8月に出た第二集『喫茶店文学傑作選—苦く、甘く、熱く』を先に読んで、第一集が2023年に出ていたことを知り、手に取った。漱石『野分(抄)』から始まり、谷崎精二『カフェーの話』、浅見淵『漆絵の扇』、北園克衛『丸善からはじまった随想』、小山清『西郷さん』、最後は山田稔『街...
2024年8月に出た第二集『喫茶店文学傑作選—苦く、甘く、熱く』を先に読んで、第一集が2023年に出ていたことを知り、手に取った。漱石『野分(抄)』から始まり、谷崎精二『カフェーの話』、浅見淵『漆絵の扇』、北園克衛『丸善からはじまった随想』、小山清『西郷さん』、最後は山田稔『街の片隅で』で終わるという、明治以降の日本文学セレクションみたいな内容。それだけ日本文学と喫茶店は密接に関係し続けてきた、ということなのかもしれない。その枠からはちょっと外れている洲之内徹『絵を洗う』が特に印象に残る。X氏という絵画修復家のとんでもない仕事ぶりに洲之内さんが振り回される話で、通勤電車のなかで笑い出しそうになってしまった。
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ここ数年、カフェや喫茶店を舞台とする小説が多い印象をもってますが、如何でしょうか? その内容・テーマも様々で、人と人との繋がりや出会いが温かく、心に沁み癒しになる物語やミステリーまで、バラエティーに富んでいるようですね。 本書は文庫オリジナルで、28編の小説・エッセイ集です...
ここ数年、カフェや喫茶店を舞台とする小説が多い印象をもってますが、如何でしょうか? その内容・テーマも様々で、人と人との繋がりや出会いが温かく、心に沁み癒しになる物語やミステリーまで、バラエティーに富んでいるようですね。 本書は文庫オリジナルで、28編の小説・エッセイ集です。古くは明治時代の文化の香り漂うものもあり、前述した最近多く出版されているような架空のカフェ、テーマがあるわけではありません。実在の(かつて実在した)喫茶店ばかりです。 何よりも、表紙の本と珈琲の純喫茶風の絵が何とも言えない味を出していて、帯の「一杯の珈琲のように、薫り高く味わい深い作品集」という惹句が、魅力的でたまりません。 どうでもいいですが、私 NO Book & Coffee NO LIFE「本と珈琲のない人生なんて」略称「本とコ」にとって、手にしない訳にはいきませんでした。 全体の印象として、喫茶店・カフェは、今も昔も私たちにとって重要な〝場〟であることに違いないということです。ただ、時代の流れと共に、閉店の憂き目に遭っているケースもあります。現代は、癒しを与えてくれる場として、作品の舞台になっている機会が多いのは、それだけ生きにくい世の中なんでしょうか‥? 少なくとも、今ある多くの喫茶店・カフェが、訪れる私たちに今後も温かい雰囲気を与えてくれるよう祈念したいと思います。
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