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杉森くんを殺すには くもんの児童文学

長谷川まりる(著者), おさつ(絵)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 くもん出版
発売年月日 2023/09/21
JAN 9784774334837

杉森くんを殺すには

¥1,540

商品レビュー

4.5

23件のお客様レビュー

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2024/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルから想像していた内容と全く違った。 「杉森くん」という存在がすごく抽象的で、読んでいる側に投げかけられている。 主人公ヒロの杉森くんに対する感情が憎しみなんだろうと、先入観を抱いて読んでいたら見事に裏切られた感じ。 今、悩んでいる中高生に向けてのメッセージ的な本だとしたら、杉森くん側の心情がもっと描かれて欲しかった。 杉森くんを失ったあとの周りの子への心のケアのような物語でした。 実際には友人を失った子供の心の不安は計り知れないものなのだと思う。 そんな子にも届いて欲しい作品。 解説の臨床心理士の方の話はとても分かりやすく、この部分だけでも読む価値はあると思いました。

Posted by ブクログ

2024/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「杉森くんを殺すことにしたの」 ステップファミリーの兄であるミトさんに、わたしは電話でそう告げた。 ゆっくり考えて「そうか」と答えてくれたミトさんは、「殺したら捕まるからいまのうちに、やり残したことをやっておけよ」と「裁判所で理由を話さないといけない。杉森くんを殺さないといけなかった理由をまとめとけ」とアドバイスをくれた。 それに従いわたしは、日記に残すことにした。 杉森くんを殺す理由その一:杉森くんは意地悪。 物騒なタイトルに惹かれて手に取りました。 話の始まり方も、一体何が起きているんだろう?と疑問に思いながら、推理しながら読み進めることができて楽しかったです。 杉森くんははじめ、「くん」というくらいだから男の子だと思っていたし、もちろん生きていると思っていました。 そして前半の殺す理由からすると、そんなに仲が良くない子なんだろうな、一体何をやらかして主人公のヒロを傷付け怒らせたのだろうかと、呑気な気持ちで読んでいました。 杉森くんはどうやら、杉森さんなのだと分かったあたりから、これは何かがおかしいぞと気付きました。 後半はもう、とにかく辛いです。ヒロが割と気丈に振る舞っているから暗く感じにくいけれど、その細い、気を張った線がプツリと切れた時に、感情となるべきだったものが涙に変わって出てくる描写が辛いです。 友達同士の会話や学校生活の描き方が割とリアルに感じられましたが、実際の高校生から見るとどうなんでしょうか。そのリアルさから、感情が迷走している様もまたリアルに感じられて感情移入してしまい辛くなりました。 極め付けはミトさん。 ずっとミトさんの立ち位置はどうなんだろうか?杉森くんとも面識があるみたいだし…と思っていましたが、ミトさんもまた傷付いていた一人だったのだと分かり、辛いなあと思ってしまいました。 残された人達は皆、傷付いている。 けれどそれを罪悪感と一言で言って仕舞いにしたり、綺麗なものにしないで、そこに至るまでの経緯を一つ一つ丁寧に描いていて、最後は希望を持てる終わり方でとても良かったです。 YA、中高生に向けたお話でした。 小学校高学年でも読める文章でしょうが、薦めるのは躊躇います。

Posted by ブクログ

2024/04/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

序盤、こんな話かな?と想像した展開が当たってはいたが、思っていた以上に深く考えさせられた。読み終わってもう一度最初から読み直してしまう。 登場人物それぞれを思うと切なく苦しくなる

Posted by ブクログ

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