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日本の歪み
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日本の歪み
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商品レビュー
3.8
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解剖学者の養老孟司、脳科学者の茂木健一郎、批評家の東浩紀の鼎談です。 ベスト・セラーになった養老孟司の『バカの壁』(新潮新書、2003年)は、彼自身が感じていた「生きづらさ」について考えた結果、誕生したと語られています。日本社会のなかで自分がうまく嵌まらないという感覚のもとにあ...
解剖学者の養老孟司、脳科学者の茂木健一郎、批評家の東浩紀の鼎談です。 ベスト・セラーになった養老孟司の『バカの壁』(新潮新書、2003年)は、彼自身が感じていた「生きづらさ」について考えた結果、誕生したと語られています。日本社会のなかで自分がうまく嵌まらないという感覚のもとにあるものについて考えるために、本書では現代の日本社会が直面しているさまざまな問題がとりあげられます。 三人のなかでもっとも若く、人文系のフィールドに立つ東が議論を切りまわし、あとの二人のアイディアの可能性を引き出すような展開を予想して手にとったのですが、じっさいに読んでみると、主に茂木が議論をリードしています。ただ、議論のなかで出てくるアイディアを掘り下げてその可能性を引き出すことよりも、性急に議論の舞台を拡張してしまっており、焦点が定まらない印象を受けました。 そもそも養老も茂木も、あつかわれているテーマについて専門家としての立場から語っているわけではないので、東が彼らの展開する議論の背景について深堀りするような議論の進めかたをしても、はたしておもしろい展開になっていたのかという疑問もあります。天災によってしか日本は変わらないのではないかという養老の意見に対して、多少食いさがって議論を仕掛けてはいるものの、「解剖やって虫採ってたら、だいたい関係ないんですよ」と語るような養老の達観ぶりは、さすがにあつかいかねたのかもしれません。
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明治維新後の日本史を紐解きながら、日本社会のさまざまな矛盾を指摘して、現代社会の「生きづらさ」の原因に迫る対談集。 天皇・戦争・憲法などのトピックは、学校の授業で「歴史はこういうものだ」と習って、機械的に「そういうものだ」と覚えたため、議論することも無ければ、問題にすら感じていな...
明治維新後の日本史を紐解きながら、日本社会のさまざまな矛盾を指摘して、現代社会の「生きづらさ」の原因に迫る対談集。 天皇・戦争・憲法などのトピックは、学校の授業で「歴史はこういうものだ」と習って、機械的に「そういうものだ」と覚えたため、議論することも無ければ、問題にすら感じていなかった。そのため、私はいろいろな矛盾に気づくことができない。また、複雑に絡み合う事情に正面から向き合う知力が無いので、何となく「生きづらさ」だけを感じてしまうのだろうか。一方で、単純化して発信されるような情報に飛びつきやすい(イチイチ反応しやすい)のかも知れない。 教養があり、ウィットに富んでいる3人の対談がスピード感を持って進む。脱線するというよりも、議論が広がりと深みを見せていくイメージ。例えば、文化の形成過程とイノベーションの類似性、さらには税金を巡る大学の存在意義まで、次々と展開していく部分などが挙げられる。 正直なところ、何を仰っているのか少し難しい部分もあったが、言葉の捉え方や視点が独特で、「ここでこう来るか!」と、俊英たちの思考回路に驚かされた。
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日本の歪みは、明治維新後の急速な西洋化だけにあらず、日本人の国民性や言語に宿る意識、文化にもありそうだと思った。 養老孟司氏の戦争から戦後に起きたさまざまな出来事への感想がサラッとしていて面白い。
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