商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2023/08/21 |
| JAN | 9784004319863 |
- 書籍
- 新書
トルコ 建国一〇〇年の自画像
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トルコ 建国一〇〇年の自画像
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
イスラーム色を前面に出す現在のエルドアン政権から、トルコは宗教色の強い国家という印象を抱いていた。しかし建国100年の自画像を見ると、一面的な理解では捉えきれない国の複雑さが浮かび上がる。そもそもエルドアン政権は EU 加盟に積極的で、貧困対策やゲジェコンドゥの住宅改善、交通網整...
イスラーム色を前面に出す現在のエルドアン政権から、トルコは宗教色の強い国家という印象を抱いていた。しかし建国100年の自画像を見ると、一面的な理解では捉えきれない国の複雑さが浮かび上がる。そもそもエルドアン政権は EU 加盟に積極的で、貧困対策やゲジェコンドゥの住宅改善、交通網整備など生活基盤の向上に力を注ぎ、広範な市民から支持を得ていた時期がある。現在とは異なる実利的で改革志向の「初期エルドアン」の姿を踏まえると、トルコのアイデンティティは宗教、世俗、欧州志向、発展という多層的な要素の中で揺れ動きながら形成されてきたことが感じられた。また、一概に世俗主義政党=善とも言えないものだと思った。
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2025.11.20 この30年のトルコがよくわかる良書 トルコは親日国なのだし、もっとトルコとうまくやったほうがよいと思う。日本国内ではクルド人の問題もあるが東海地方ではさほど話題となっていない。
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親日国として知られるトルコ。イスタンブールやカッパドキアなど、馴染みのある場所も少なくない。しかし、どれだけ等身大のトルコを知っているだろうか。 トルコ人の友人がいるが、今のエルドアン大統領は、彼にはどう映っているのだろうか?もし自由が制限されている国なら、本音を聞くのは難しい...
親日国として知られるトルコ。イスタンブールやカッパドキアなど、馴染みのある場所も少なくない。しかし、どれだけ等身大のトルコを知っているだろうか。 トルコ人の友人がいるが、今のエルドアン大統領は、彼にはどう映っているのだろうか?もし自由が制限されている国なら、本音を聞くのは難しいだろうし。クルド人を抹殺しようとしている国では?新聞で時事トピックスの表面ヅラを読むだけで何も分かっちゃいない。しかし興味がそそる国の一つだ。 この本を読んで、いかに欧米系のリソースに偏った見方をしてきたのかが分かった。(イスラムに対する、ある意味ネガティブなイメージを持つ西側のニュースを読んでいれば、このような色眼鏡で見てしまうのは当然なのかも知れないが) あとがきにもあるが、 2023年5月の大統領選挙では、日本でも報道はエルドアン政権への批判で溢れたが、そのほとんどは、欧米での反エルドアンの論調の焼き直しだった。日本のメディアには、ウクライナ戦争に関連して「NATO加盟国として責任を果たせ」と、アメリカになり代わってトルコに説教する論調も目立った。投票率が85%に達したトルコに説教するよりも、まず日本人の選挙への無関心をなんとかすることの方が、よほど重要ではないだろうか。 本書を貫くモチーフは、西欧世界から向けられる蔑視や嫌悪とトルコが自ら行ってきた改革との関係であった。 エルドアン政権の最初の10年は、教条的な世俗主義を採る司法と軍部による政治介人との闘いだった。外から見て、イスラム主義を支持する、支持しないを言うのは自由だが、国の政治を決めるのは国民の意思である。今のトルコにはその意思を表明する自由がある。とあった。 開かれた国であること、どこかの国のような自己主張のない国でもないことが理解出来た。 またオスマントルコの敗北においては欧米列強に翻弄された国ではあったが、逞しく国造りをしているとポジティブな印象を持った一方、欧米追随の見方は改めるべきだと、再認識した。
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