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こんがり、パン おいしい文藝 河出文庫
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こんがり、パン おいしい文藝 河出文庫

アンソロジー(著者), 津村記久子(著者), 穂村弘(著者), 伊藤比呂美(著者)

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こんがり、パン おいしい文藝 河出文庫

880

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/08/05
JAN 9784309419824

こんがり、パン

¥880

商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2025/01/02

芝居でも小説でも子役を使った作品はいくら感動しても質そのもの は疑っておかねばならないと私は考えているので、このときの涙も疑っている。涙は いいが、質にある安易さがいけないのである。しかし、私に飢餓の経験がなければ、 何事も起らなかったかもしれないのである。経験がないと感知できな...

芝居でも小説でも子役を使った作品はいくら感動しても質そのもの は疑っておかねばならないと私は考えているので、このときの涙も疑っている。涙は いいが、質にある安易さがいけないのである。しかし、私に飢餓の経験がなければ、 何事も起らなかったかもしれないのである。経験がないと感知できないことがだ大に ある。けれど、経験があっても感知できないこと、これまた杉大である。経験には鮮 烈と朦朧がほぼ等質、等量にある。この魔性が人を迷いつづけさせるようだ。 開高健「パンに涙の塩味」開高健全集 第15巻

Posted by ブクログ

2024/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先日のビールのアンソロジーが良かったので、今度も好きな食べ物をチョイス。 これもまた作家さんの独特の個性を感じられる文ばかりで大変美味しかった一冊。これだけ作家さんのいる中で読み心地の順番といいますか、並べる順番がよく考えられてるなぁと感じました。 どのエッセイも良かったけれどとりわけ岸本佐知子さんと開高健さんが良かった。開高健さんの文は、ほぼ同年代だった自分の父の子供の頃の食糧事情を聞いた話と重なり、涙が出ました。 そしてその描写の巧みであることにも感動。エッセイというのはこう書くものなのだなぁと。 大好きな作家さんの作品が多くあり読んだことのある作品もありました。 川上弘美さんのしょうがパンの話の後にそのエッセイに出てきた長田弘さんのしょうがパンのエッセイが来てきちんと読み手の疑問に答える配置になってるのが絶妙。群ようこさんの失敗や林望先生の品のある文体も楽しかった。 冒頭の津村記久子さんと穂村弘さんのエッセイには吹き出しました。冒頭にふさわしい二編。 どこから読んでも美味しい一冊。ごちそうさまでしたという気持ちで読了。 食べてないけども。

Posted by ブクログ

2024/07/12

いろんな作家さんの「パンと私」のエッセイがたっぷり。「パンと歴史」「世界のパン」などパンにまつわるいろんな雑学も。 短いものだと2ページとか、サックリ読める。ただ、パン好きな私だけどあまりにもサックリ読めすぎて、後味に残るような1話があまりなくてちょっと残念。 「さすがにこんなに...

いろんな作家さんの「パンと私」のエッセイがたっぷり。「パンと歴史」「世界のパン」などパンにまつわるいろんな雑学も。 短いものだと2ページとか、サックリ読める。ただ、パン好きな私だけどあまりにもサックリ読めすぎて、後味に残るような1話があまりなくてちょっと残念。 「さすがにこんなにパンはちょっと飽きちゃうなぁ…」という感じもしたし、「あそこの店のナントカってパンには、こういう思い出があって」って書いて、そういう作文でおカネが稼げる作家はうらやましいなぁ…って、かなり冒頭で思っちゃった部分もあった。 世界中で食されているパンだけど、国によって全然違うっていうのは興味深い。 つい最近、パレスチナだったかウクライナだったかの子どもが、「おもちゃではなく桶を取って逃げた、配給をもらうときに使うために」というニュースを見ていたたまれない気持ちになった。 解説にも書いてあったけど、願わくば、世界中どこでも「楽しいパンとの時間」であって欲しい。

Posted by ブクログ