チンギス紀(十七) 天地

北方謙三(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2023/07/26
• JAN: 9784087718430

商品レビュー

2025/09/27

読了。途中から読むのがアホ臭くなったものの、せっかくハードカバーで全巻揃えたのだし、なんとか頑張って読み終えました。
大水滸伝シリーズという矮小な世界観にチンギスハンの物語を押し込めてしまったために、とても薄っぺらい話になってしまっており、再読はしません。良い部分も多々あるだけに残念、
ただ、作者が楊令に取り憑かれていなかったとしても、あまりにもジャムカ（マルガーシ）を引っ張りすぎてる点、くどくてつまらない本には違い無かったかもしれない。

北条時宗を主人公にした小説を書き始めたとのことだが、もういらないな。李俊が日本に拠点つくったりしてたし、どうせ（元々架空の話の）水滸伝の中に彼が作った、さらなる過架空のちっちゃい世界の話なのでしょう。

もう、晩節を汚さぬよう、筆を置いてほしい。

2025/09/24

このシリーズ読み始めて10ヶ月余り、ようやく最終巻。いつまで経っても誰が誰やら分からんところもあるけど、いい戦いだったし、いい終わり方だった。次は元寇か

2025/07/19

チンギス・カンの物語だった
最終巻にして、ようやくそこにたどり着いた

いやいや『チンギス紀』言うてるやん？
うーん、そういうんじゃないんよな

当時の世界人口の半分以上を統治下に収めたといわれるモンゴル帝国
その礎を築いたチンギス・カン
果たして彼は何を考え、何を想い、何を見ていたのか？

世界人口の半分以上ですよ？
それこそ地球46億年の歴史の中で唯一無二の存在ですよ
そんな人物が何を考えていたか？
答えは簡単「分かるわけねーじゃん！」だ

それでも北方謙三アニキは、その答えを全十七巻で描ききった
本当に、作家というのは、なんと傲慢な生き物なのだろう
「お前に何が分かる！」を恐れず
むしろ「チンギス・カンの気持ちは俺にしか分からん」と思っていそうだ

けれど、作家という生き物のその傲慢さに、これまで何度も救われたのもまた事実なのだ