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透明な夜の香り 集英社文庫
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透明な夜の香り 集英社文庫

千早茜(著者)

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透明な夜の香り 集英社文庫

704

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2023/04/20
JAN 9784087445091

透明な夜の香り

¥704

商品レビュー

4.2

244件のお客様レビュー

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2024/09/20

82/100 千早茜さん。直木賞を取った「グリフィスの傷」の本ぶり。 やっぱりこの作家さんの文章がすごく好きだなと思わされた1作品。小説の良さ、というか文章しか表せない繊細な言葉選びが読んでて居心地いい。 朔さんの一貫した人物描写は、紺色の声と灰色の目。依頼しに来る人達との感...

82/100 千早茜さん。直木賞を取った「グリフィスの傷」の本ぶり。 やっぱりこの作家さんの文章がすごく好きだなと思わされた1作品。小説の良さ、というか文章しか表せない繊細な言葉選びが読んでて居心地いい。 朔さんの一貫した人物描写は、紺色の声と灰色の目。依頼しに来る人達との感情や人となり(生きることや人物への執着など)と対照的な色合いをしているのが印象的である。 本当に感情の動きがない朔さんが一香さんに対する内容の時だけ、ほんの少しの感情の動きがあるのも読者には大きな変化に感じられて、ドギマギさせられる。 この本では派手な展開がある訳じゃないのに、しっとりとした心落ち着きながらも結末が気になる不思議な気持ちにさせられた。心深いところに来る。 表紙の通りの本って感じ

Posted by ブクログ

2024/09/18

大満足!自然の中にいる時のいろんな匂いを吸い込んでお腹いっぱい、な感覚に似ている。 少し暗くて、気持ちのいい温度感で、ゆったりとした大きなソファにフィットしてる感じとか。 「もともと言葉とは遠い場所にあるはずの、姿を持たない、香り、と名付けられた空気の揺らめきが、文字を追う視...

大満足!自然の中にいる時のいろんな匂いを吸い込んでお腹いっぱい、な感覚に似ている。 少し暗くて、気持ちのいい温度感で、ゆったりとした大きなソファにフィットしてる感じとか。 「もともと言葉とは遠い場所にあるはずの、姿を持たない、香り、と名付けられた空気の揺らめきが、文字を追う視覚よりもずっと繊細に伝わってくる。言葉の意味を越えて、嗅覚が際立つという稀有な体験をさせてくれる小説である。」 小川洋子さんの解説、まさに。 ラストシーン、泣きそうになってしまった。 それくらい、じんわりと引き込まれた作品だった。

Posted by ブクログ

2024/09/18

元書店員の若宮一香は、偶然目に止まった「アルバイト急募」の貼り紙がきっかけで、古い洋館に住む調香師の小川朔の元で家事手伝いとして働くことになる。 深い紺色の声と人並み外れた嗅覚を持ち、どんな香りでも作ることができる朔の元には、少し変わった依頼が持ち込まれる。 目に触れることので...

元書店員の若宮一香は、偶然目に止まった「アルバイト急募」の貼り紙がきっかけで、古い洋館に住む調香師の小川朔の元で家事手伝いとして働くことになる。 深い紺色の声と人並み外れた嗅覚を持ち、どんな香りでも作ることができる朔の元には、少し変わった依頼が持ち込まれる。 目に触れることのできない、香りという甘美な世界。 森の中にある洋館で、一香の作るお茶や食事がまるでおとぎの国の出来事のよう。 特殊な能力を持つ朔は、それゆえに深い孤独を抱えていて、一香にもまた人には話せない深い秘密があった。 ドラマチックな展開に目が離せなくなります。 読んでいて嫌悪感を少しも感じさせず、朔のもとにやってくる依頼人の話も含めて、心に深く深く染み込んできます。 嘘や罪といったような人の心の奥底に眠っているものは、もしかしたらみんな同じなのかもしれない。

Posted by ブクログ

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