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老父よ、帰れ 朝日文庫
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老父よ、帰れ 朝日文庫

久坂部羊(著者)

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老父よ、帰れ 朝日文庫

858

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2023/03/07
JAN 9784022650900

老父よ、帰れ

¥858

商品レビュー

4.6

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2024/11/06

矢部好太郎(やべ こうたろう)は、宗田道雄(そうだ みちお)医師の、認知症に関する講演に感銘を受け、施設に入れていた認知症の父を自宅で介護しようと思い立つ。 妻の泉(いずみ)は、なんでもすぐ信じてしまう夫の思いつきに反対したが、好太郎はあの手この手でなだめすかし、宗田医師までだし...

矢部好太郎(やべ こうたろう)は、宗田道雄(そうだ みちお)医師の、認知症に関する講演に感銘を受け、施設に入れていた認知症の父を自宅で介護しようと思い立つ。 妻の泉(いずみ)は、なんでもすぐ信じてしまう夫の思いつきに反対したが、好太郎はあの手この手でなだめすかし、宗田医師までだしに使って強引に自宅介護OKと言わせ、マンションに引き取った。 好太郎自身は60日の介護休暇をとった。 好太郎は、不惑の45歳にしては、「早合点、浅慮、子供っぽい」の三重苦ではないかと思う。 何事に関しても、自身の感情が優先される。 自宅介護を決意したのは「介護は恩返し」という宗田医師の影響が大で、即決してしまったが覚悟がついてきていない(と思う) 弄便(大便をいじくり回す)を始めたらどうしようと思い詰めたり、茂一が好太郎の名前だけ呼んでくれない、と焦って、無理やり言わせようと何度もせまるに至っては滑稽でもある。 しかし、好太郎の気持ちの根底にあるのはやはりなんと言っても、父親に対する愛情だろう。 その愛情が感じられることと、多少軽率とも言える彼の言動が、重いテーマを重くなりすぎずに読ませてくれる。 妻や弟夫婦との話し合い、認知症の老人を危険視するマンションの住人との対決なども、臨場感あふれる。 父親に対する恩と愛情→迷惑な行動に対する怒りと失望、その間を何度も行ったり来たりする日々。 認知症老人の気持ちを最優先して、やりたいようにさせるか、家族や周りの人間の生活を守るかという問題は難しく、どこまで行っても平行線であり、未来永劫に正解というものは出ないような気がする。

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2023/12/19

感謝の気持ちと敬意をもって接すれば、認知症でも穏やかになるということを聞き、自宅介護に踏み切った好太郎。持ち前の楽観主義があるとはいえ、この時点で尊敬に値するとまずは思った。現実はなかなか厳しいものがあり、なかでも排泄の問題は避けては通れないがゆえ、凄まじいと痛感した。一生懸命お...

感謝の気持ちと敬意をもって接すれば、認知症でも穏やかになるということを聞き、自宅介護に踏み切った好太郎。持ち前の楽観主義があるとはいえ、この時点で尊敬に値するとまずは思った。現実はなかなか厳しいものがあり、なかでも排泄の問題は避けては通れないがゆえ、凄まじいと痛感した。一生懸命お世話をしている人に必ずしも見返りがあるわけではないし、メンタル面の持続も大変だと思った。好太郎の家族や弟たちが、介護をする好太郎を、客観的にみて、的確な言葉をかけているのも印象的だった。当事者は懸命になりすぎて見えなくなることもあるということも参考になった。 それぞれの家の中で、介護に奔走する人たちがたくさんいる。きれいごとではすまないし、いつかは自分にも関わる問題なので、とても考えさせられた。

Posted by ブクログ

2023/11/27

実体験がないと書けない話しです。 最後にお父さんが死んでおわるなかと思ったら 元気に回復して終わりました。 あらあら またまだ介護は続くやうです。 痴呆は人それそれ 主人の両親は見送りました。 自分の両親は 弟が主になって見送りました。 今度は私の番です。 どんな...

実体験がないと書けない話しです。 最後にお父さんが死んでおわるなかと思ったら 元気に回復して終わりました。 あらあら またまだ介護は続くやうです。 痴呆は人それそれ 主人の両親は見送りました。 自分の両親は 弟が主になって見送りました。 今度は私の番です。 どんな痴呆生活が待っているんでしょう? 母は明るく楽観的は人で そのようにボケました。 自分がどうなるかはわかりません。 子供がみるのが 正しいとも言えません。 明るく楽しい施設生活ができるといいですね! 介護は抱え込むと大変です。 この本では あまりふれていませんが 同居をOKした奥さんや娘さんも 大変だったと思います。 みんなが幸せに暮らすのは 難しいけど なんとかなるでしょう。 と思うことにしましょう。

Posted by ブクログ