文身 祥伝社文庫

岩井圭也(著者)

• 販売会社／発売会社: 祥伝社
• 発売年月日: 2023/03/09
• JAN: 9784396348731

商品レビュー

2025/01/15

評判高い岩井圭也氏の作品をはじめて読む。確かに筆力あるし、物語も面白い。純文学寄りのエンタメという難しい領域だけど、最後まで楽しく読めました。他の作品も読んでみたいです。3.5

2025/01/11

私小説のために「現実と虚構の境」をなくし、荒唐無稽な人生を生きることに決めた男の物語。

終盤まではおよそ理解不能な男の生き方を見せつけられる物語で、まあ一般的な小説の体裁。ちょっと物足りなさもありつつ、この男はどのような最後を迎えるのだろう？という普通の感想を抱きつつ読み進めました。

ただ肝は終盤。設定が二転三転ひっくり返され、終わってみれば読者が「現実と虚構の境」がわからなくなってしまった、というオチ。この仕掛けは凄かったです。

途中、作中小説で誤植かと思った表記があったが、あれも間違いではなく狙ったものだったのだろうか。色々考察できそうな小説でした。

2025/01/05

この小説に書かれたことは必ず実現しなければならない。
たとえ殺人であっても一ー。
新感覚ミステリーの傑作、ここに誕生！

という帯を見て、ミステリー小説を期待して購入。最終的にはミステリーなんだけど、思ってたのとなんか違う…。
全体的に昭和だし(実際、昭和の設定)、内容がおじさんくさい。酒とタバコの匂いがしてきそうな雰囲気。
私小説作家として売れるために、書いた内容を実行することで私小説として世に出す話。

以下ちょっとネタバレ

結末は面白かったけど(堅次は実在するのか、明日美が心の病気なのか)、途中で読むの諦めようかと思ったくらい辛気臭かった。

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