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あなたはここにいなくとも
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あなたはここにいなくとも

町田そのこ(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2023/02/20
JAN 9784103510833

あなたはここにいなくとも

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商品レビュー

3.9

434件のお客様レビュー

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2026/09/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

喪ったひと、モノ、時間にまつわる、心が温かくなる短編集。 ふとした瞬間に泣かされる場面がやってくるので、娘の矯正待ち、エレベーター、出張移動中のバスなど、衆人環視の場で読んではたちまち1人泣き出す不審者と化し、後悔すること数知れず。 町田そのこさんの作品は『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』以来。 『チョコレートグラミー』を読んだときは、出だしの一文でスッと物語に引き込む著者の手腕に魅了されたけれど、今作で感じたのは、ふとした瞬間の切り取り方がとても上手だということ。 なんというか、その場面、その瞬間の「解像度」がすごく高い。 特に私が感動したのは、絶賛不倫中の既婚男性上司に頼まれて、彼の奥さんのために渋皮煮を煮る独身女性の心情を描いた「くろい穴」。 彼への気持ちが急激に冷めた瞬間を、彼が買ってきたたい焼きの袋を捨てたときの「音」で表現していたのが、とてもとても新鮮だった。 「翌日、玄関の靴箱の上でたいやきの袋が冷たくなっているのに気が付く。すっかり忘れていた私はそれをゴミ箱に落とした。くだらない音がした。」 そんな男捨てちまえって、今すぐに(倒置法)と憤りながら読んでいた私の溜飲を、こんなにも爽快な「音」で下げてくれるのかと感激しましたとさ。 そして「くろい穴」は、ここで終わらない。 その後に待っている、ちょっと驚く展開も含めて好きな一篇。 でも結局、全部好き。 たぶんこれからも、定期的に処方箋みたいな感じで読み返すと思う。

Posted by ブクログ

2026/09/15

涙涙の一冊。一話目から涙でした。短編集ですが、気になって読み始めたら一話終わるまで読み進めないと気がすまなくなりました。タイトルからなにか「喪失」の場面が出てくると思いつつ読みました。確かにどの話も「喪失」は出てくるのですが、「喪失」から「はじまり」を見つけるように明るい兆しで終...

涙涙の一冊。一話目から涙でした。短編集ですが、気になって読み始めたら一話終わるまで読み進めないと気がすまなくなりました。タイトルからなにか「喪失」の場面が出てくると思いつつ読みました。確かにどの話も「喪失」は出てくるのですが、「喪失」から「はじまり」を見つけるように明るい兆しで終わるのでままならないままで終わらないので安心して読めます。 ■澪さんに聞きたい 「何歳から可能性が溢れなくなりますか?」と。 p240の澪さんの言葉が心に引っかかりました。この言葉は10代20代の登場人物に向けての発言です。そう見るととても自然で元気づけられる力強い言葉。だからこそ、ひっかかった。わたしはもう40代に片足突っ込んでて、結婚して子どももいる。友情は子育てで疎遠。夢は見えない壁がたくさんあって、夢さえ持ちたくない。そんなわたしの可能性は枯れてしまったのでしょうか?時間切れになってしまったのでしょうか。誰にも教えてもられないから、小説で教えてほしい。(すでに作品があったら教えてください) ■死人に口なし 清陽がもっと早く帰っていれば、家族と関係修復できていれば、ばあちゃんの願い通り幸せな顔を見せられたのに。ばあちゃんきっと笑ってるよっていうのはよくある言葉ですが、冷たいかもですが、その手の言葉って発言者の妄想にすぎなくて、死んだらもう故人の意志は確認 しようがない。おつやをきっかけに掴んだ光ですが、ちょっと寂しかったです ■ばばあのマーチ タイトルが刺激的ですが、家族や仲間の温かさを感じられる話でした。その過程には冷たさが流れて、やりきれない気持ちや、女性ならではの壁も感じられる展開がありました。そんななかでのばばあの存在が光っていました。初めて登場した時の印象とラストの印象が別人でそういう出会いがあるといいなあと思いました。声をかけるのには勇気がいると思いますが。

Posted by ブクログ

2026/09/13

ずっと積読していた本。最近、文庫化されたのをきっかけに「読まないと」と半分焦って読んだ。 色んな悩みをもった女性たちが色んなおばあちゃんとの関わりを持ちながら前に進んでいく短編集。 淡々と読んでいたが、最後の「先を生く人」がすごく良くて心に刺さった。  物の断捨離は思い出の断捨離...

ずっと積読していた本。最近、文庫化されたのをきっかけに「読まないと」と半分焦って読んだ。 色んな悩みをもった女性たちが色んなおばあちゃんとの関わりを持ちながら前に進んでいく短編集。 淡々と読んでいたが、最後の「先を生く人」がすごく良くて心に刺さった。  物の断捨離は思い出の断捨離。その人の人生そのもの。後半、藍生に振られた加代に言った澪さんの言葉がヤバい。「人生は可能性に溢れている。失敗してもそれを穏やかに眺められる日が来る」自分を自分で縛っていたのかもしれないと、ふと涙が出てきた。 人生の先輩のおばあちゃん。段々自分もゆくゆくはおばあちゃんと言われる年齢になる。その時はこんなセリフを言えるおばあちゃんになりたい。 あ、「くろい穴」を読んでたら、夜遅くだったのに無性に栗を食べたくなってしまい、たまたま家にあった甘栗を食べてしまいました。

Posted by ブクログ

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