丸の内魔法少女ミラクリーナ 角川文庫

村田沙耶香(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2023/02/24
• JAN: 9784041130094

商品レビュー

2025/04/13

最近長編小説好きの自分が短編小説も楽しめるようになってきたのは、年齢のせいで集中力が落ちてきたのかもと思っていたのですが、どうやら少し違うのかもしれません。ここのところ村田作品を何冊か読んでるんですが、村田さんの書く短編は密度がとても濃いのです。この短さでこんな読み応えがあるのかとため息をつきたくなります。
たぶん村田さんの短編小説は楽しいんです。
今回の四編の中でやはり一番面白かったのは表題作の「丸の内魔法少女ミラクリーナ」です。最初は行き遅れのヤバイ独身女の話かと思いきや、明るく爽やかな気持ちになれる素敵なお話でした。
私はどうしたって魔法少女になる性格ではないけど、魔法少女見習いくらいなら目指してみようかなと思いました。負けっぱなしの魔法少女が親友を救えたことでまた前向きになれたことが本当に良かったなぁと思います。この話はこれからも読み返すと思う。本物のマジカルレイミーが覚醒してミントスプラッシュを浴びせまくるシーンは笑ったし、正志ザマァミロと思いました。
あとは最後の「変容」も良かったです。自分はちょっと気が短い自覚があるので、怒りの感情が流行遅れの世界は斬新だなと思いました。でも確かに今時の若者は自分が若者だった頃に比べて怒りの感情を表す子ってあんまりいないかもしれないです。怒ることを悲しいことに変えるのは結構いいかもしれない。
でも流されることは悪いことじゃないと思うけど、流れに逆らうことも悪いことじゃないと思うんです。それが村田さんの書きたかった生き辛さなのかなと思いました。
ちなみに「無性教室」は結構気持ち悪かったです。

2025/04/13

ずっと読んでみたかった村田沙耶香さんの作品、めちゃくちゃおもしろかったです。

世界観が独特で世にも奇妙な物語みを感じるけれど現代社会を風刺している部分もあり、コメディとして楽しみつつも「私たちの当たり前ってなんだろう」と改めて考えさせられました。

特に「丸の内魔法少女ミラクリーナ」「変容」が好みでした！
この作品がすごく自分にハマったので、他の作品もぜひ読んでみたいです。

2025/04/08

魔法少女と無性教室良かったな。
最後までわからないところが尾を引く。
あと、テクマクマヤコンを思い出した。