商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2023/02/07 |
JAN | 9784167920029 |
- 書籍
- 文庫
サル化する世界
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サル化する世界
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
内田樹の社会観というか政治的立場が明示されている。基本的にはコミュニタリアンなんだな。 懇親会で隣にいた保険医の方から,「医療と市場原理はどうしてもなじまないのですけれども,どうしたらいいでしょうか」と訊かれた。その質問には「苦しんでください」と答えました。にベのない答えだった...
内田樹の社会観というか政治的立場が明示されている。基本的にはコミュニタリアンなんだな。 懇親会で隣にいた保険医の方から,「医療と市場原理はどうしてもなじまないのですけれども,どうしたらいいでしょうか」と訊かれた。その質問には「苦しんでください」と答えました。にベのない答えだったとは思いますけれど,仕方がないのです。医療と市場原理は並立しないからです。並立しないものを並立させようとしているのだから,苦しむ以外にない。 これは医療を司法とか法曹とかに置き換えてもそのまま当てはまるのではないか。 「市場原理に委ねるとある種の領域で制度は限りなく劣化するという平明な事実を直視すべきなんです。」 「論理的には,大学がないときに大学の利益率は最大化する。」 「自分に反対する人間はすべて敵だ,すべて潰す,と言う政治的立場の人に対する根源的な批判は,「われわれは自分に反対する人間をすべて敵だとは思わない。反対者を含めて,同じ集団に属するすべての人々を代表する用意がある」と意地でも言い切るしかない。」 教育の成果は,「市民的成熟の達成」である。 私人たちが持ち寄った「持ち出し」の総和から「公共」が立ち上がる。はじめから「公的なもの」が自存するわけではありません。公的なものは私人がつくり出すのです。 最低の教育コスト×最低の学習努力 アメリカ憲法は常備陸軍を認めていない。 「自分らしく生きろ」という,一見すると子どもたちを勇気づけるように聞こえるメッセージは,実はその本音のところでは,「はやく『自分らしさ』というタコツボを見つけて,そこに入って,二度と出てくるな」と言っているのじゃないでしょうか。 目標言語と目標文化
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やはり語り口は巧みで読み進めることに気持ちよさはあるのだが、筆者の身辺を基礎とする主張にはどこまで蓋然性があるのかといった疑問も。
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こういう本を読むとなんだか自分が賢くなった気がする。この感じは嫌いじゃない。 もちろん全ての話を理解できたわけでもないし、自分の考えと違う部分もあるんだけど、それでいい。 ひとつの考え以外認められない社会なんて気持ち悪いんだよ。 ちゃんと自分の頭で考えて、自分の言葉で意見を言える...
こういう本を読むとなんだか自分が賢くなった気がする。この感じは嫌いじゃない。 もちろん全ての話を理解できたわけでもないし、自分の考えと違う部分もあるんだけど、それでいい。 ひとつの考え以外認められない社会なんて気持ち悪いんだよ。 ちゃんと自分の頭で考えて、自分の言葉で意見を言える大人になりたい、そしてそのためには知らなきゃいけないことがまだまだたくさんあるらしい、と年齢的にはいい大人のおっさんは思ったのでした。
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