商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2023/02/24 |
JAN | 9784041131091 |
- 書籍
- 文庫
遠巷説百物語
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
遠巷説百物語
¥1,056
在庫なし
商品レビュー
4.1
16件のお客様レビュー
巷説百物語シリーズの第6作目 舞台を江戸末期の遠野へと移し、盛岡藩筆頭家老の密命で巷に流れる噂話を調べる宇夫方祥五郎を主人公に物語が展開する。 全部で6話。 どの話も遠野の昔語りから始まって、巷の話、事件の当事者の話、最後にそれを解体する話という構成。 昔語りの遠野の方言は...
巷説百物語シリーズの第6作目 舞台を江戸末期の遠野へと移し、盛岡藩筆頭家老の密命で巷に流れる噂話を調べる宇夫方祥五郎を主人公に物語が展開する。 全部で6話。 どの話も遠野の昔語りから始まって、巷の話、事件の当事者の話、最後にそれを解体する話という構成。 昔語りの遠野の方言はなんとも味がある。 ここまでのシリーズでも登場している 長耳の仲蔵、亡者踊りの柳次が主に妖怪変化の仕掛けを施して事件を解決していく。 今回は座敷童のような女の子、花が良いアクセントになっている。 又一が八咫の鴉(やた の からす)として最後の話「出世螺」に登場する。 これで続巷説百物語の後の話だとわかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前、巷説百物語自体は読んだことがあったが、内容をあまり覚えていなかったこともあって単に妖怪をテーマにした短編だと思っていた。 が、京極夏彦がそんな単純なものを出すわけがないよなぁ〜! 舞台はなんと遠野。遠野物語と関連が!?と一瞬思ったけど、時代が違いすぎたわ。でも山人とか出てきてニヤニヤできる。 読み始めるとまずは東北弁っぽい語りで妖怪譚が語られる「譚」、これはとても短い。 次にメインストーリーとして主人公が出てきて、街を騒がせる事件や異変が語られ、妖怪の仕業だという説明がされる「咄」。 その事件を解決するために必要なキーマンが、大体の場合困惑してたりため息を付いていたりして始まり、解決のための仕込みが行われる「噺」。 最後に全ての説明が、大抵は主人公である宇夫方祥五郎、そして仕込み役である長耳やその仲間たちとの会話で明かされる「話」。 譚 咄 噺 話 四種類の「はなし」で語られる。日本語ってすげー。そして翻訳できなさそう。 これが6篇入った短編集… と思わせておいての京極夏彦。すべて繋がっている! そういえばそうだったわ。京極堂シリーズ本編や番外編でも全く同じ構成だったわ。完全に失念していた。 一つ一つは全く関係ない事件のように思えて、実は裏で繋がっている1つの巨大な事件であり、それまで別々の事件で関わったキーマンたちが協力してアベンジャーズ全員集合のような盛り上がりを見せて爽快に終わる。そんな活劇モノ。 ただ、普通ならメインになりそうなアクションシーンや巨悪との戦い自体は基本的に描かれることはない。主人公の宇夫方祥五郎はあくまでも狂言回しというかキーマンたちを繋ぐ役なので。京極堂で言えば関口。 なので、「噺」では裏で何かが起こってそう、もしくは起こってた、くらいしかわからず、首を傾げた宇夫方祥五郎が長耳の家を訪れるというのが大体の「話」の展開。 だからまあ、正直なところ最初の一話はなるほど!と思い、最終話での全て繋がっていた展開は大変熱かったものの、それぞれの話の展開は「はいはい、妖怪が出たということはまた彼らの仕業なんだな」と分かってしまい、そこはちょっとスンッとなってしまったのも事実。 いや、それが面白さを下げているとか言うつもりはないし、京極夏彦作品は仕掛けはまあもちろんわからないのだが、それを推理するお話でもないし、見事なストーリー構成を洒脱な語り口で説明される、演劇を見ているような楽しみがメインだということは分かっている。主人公も後半になるとまたあいつらだなってなってたし、読み手が同じような気持ちになる仕掛けなのかもしれない。 そこで慣れてきたところに最終話で実はあの話は繋がっていたとなり、これまで無事だった主人公も怪我を負い…!と、あえてだれさせてからの喝!という起承転結。 いやー、読後感が良い。 しかし、今更ながら巷説百物語シリーズであり、それぞれ単体で読むより通して読んだほうが楽しいことがわかってしまったので最初から読み直さなきゃいけないじゃないか!今連載中の了巷説百物語でラストらしいので、それが本になったら一気に読むかな。 あと、余りにも自然でいっそ気づきにくいのだが、色々な百姓、色々な武士、それ以外が出てくるが全員話し方が異なり、特に盛岡の方言が声に出して読みたくなる話し方。というか実際何度か声に出して読んでたずもな。サクナヒメに出てきた方言に似ている。
Posted by
盛岡藩支藩の遠野保で起きる摩訶不思議な事件。 シリーズ前作からだいぶ間を置いて読んだため、それと繋がりがある(と思われる)エピソードが上手いこと理解できなかったのが残念。もう一度読み返してみようか。
Posted by