商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 論創社 |
| 発売年月日 | 2023/01/01 |
| JAN | 9784846021658 |
- 書籍
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白装束集団を率いた女
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白装束集団を率いた女
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商品レビュー
3.8
9件のお客様レビュー
「われわれは反共団体だ」「共産主義の過数派によって範磯波攻撃にさらされている」|。 彼らの自己主張がなんであれ、"不気味な白装束集団”という雑な語彙が、日本社会から彼らに与えられた唯一の評価であった。 集団の名前はパナウェープ研究所、正式には千乃正法会。その「教祖」は千...
「われわれは反共団体だ」「共産主義の過数派によって範磯波攻撃にさらされている」|。 彼らの自己主張がなんであれ、"不気味な白装束集団”という雑な語彙が、日本社会から彼らに与えられた唯一の評価であった。 集団の名前はパナウェープ研究所、正式には千乃正法会。その「教祖」は千乃裕子という女性だった。彼女はほかに二つの名前を持っていた。ひとつはレイナ・エル大王妃、そしてもう一つは増山英美。冒頭、二〇〇六年一〇月二五日に福井県の病院でひっそりと亡くなった老女は、この白装束集団の生みの親だったのだ。 千乃裕子。一九三四年、京都府生まれ、二〇〇六年没。享年七二歳。いまではもう世の記憶から清え去ったあの白装束集団の創設者は、スカラー波なる「共産主義者が出す電磁波」に命を狙われ、「惑星ニビルが地球に接近する」と予言し、「痴漢ビーム」や「失禁攻撃」に痛めつけられた後、人知れず白装束キャラバン生活を全うした。 彼女が宗教的になったのは、母親の影響があり、それは、母親が高橋信次が興したGLAという宗教団体の信者だったことがある。 ただ、高橋信次は死の直前にオカルトなコスモロジーを説く前までは、現実的な教義を説いてきた。 「決して妄言せず、疑って疑って、疑いきれないものだけを言じなさい」 「如何なる悪霊も慈悲と愛の心には勝てない」 高橋信次も「悪霊」という書籍を著し、そこで悪霊に憑かれた事例を多く記したが、信次はあくまで「本人の歪んだ心の在り方が悪霊に付け入る隙を与える」とし、「悪霊に勝つには、心を強く正しくし、宇宙に調和させなければならない」と本人に修養努力を要求した。だが、英美は悪霊の侵襲によって自身の心の在り方を顧みたことはなく、まったく受動的に悪霊に身を任せ、それを追い出すために善霊にすがり、受動的に身をゆだねた。この辺が高橋のGLAを立ち上げた強さと、英美の一オカルト宗教にしかなりえなかったものの違いだろう。 何とか半分まで読んだが挫折。 ノンフィクションではあるが、ただダラダラと千乃の行動が描かれているので、意味がわからないし、非常に疲れる。もっと簡潔にまとめてほしかった。
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著者の調査量に圧倒され続けた本だった。千乃裕子さんの創造力、言語化する力、意志を貫く強い気持ち、自分にはない物をたくさん持っていて大きな組織をまとめる人はすごく力強いと思った。 正法の内容は理解できないことが多く、精神障害者の頭の中を覗いているような気持ちになった。本の最後あたり、宮野さんのように自分が情熱を向けたものを信じるようになる、という部分はとても納得感があり、宗教を信じる人の心理が理解できた。
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最初こそ教祖の妄想に付き合わされる人たち・・・という印象で読んでいたが、それだけではない、人間のわけのわからない深みみたいなことを感じた。p.274の、聖と俗の違いはあるが聖と狂の違いは必ずしも存在しない・・・みたいに書かれているところは妙に納得してしまった。宗教学等からの知見が...
最初こそ教祖の妄想に付き合わされる人たち・・・という印象で読んでいたが、それだけではない、人間のわけのわからない深みみたいなことを感じた。p.274の、聖と俗の違いはあるが聖と狂の違いは必ずしも存在しない・・・みたいに書かれているところは妙に納得してしまった。宗教学等からの知見が書かれていて、それも知らないことが多く勉強になった。著者の次回作もまた読んでみたい。
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