商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2022/12/28 |
JAN | 9784560072455 |
- 書籍
- 新書
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商品レビュー
4.2
8件のお客様レビュー
その女だけがもつ体のパーツの一つひとつが、それが愛する女のものであれば、彼にとってはかけがえのないものになった。持ち主にとってよりも大切なものだった。
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序盤は慣れない言葉のリズム感を楽しみ、〜中盤までは慣れなさによる酔いと停滞感で気怠く読み進めていたが 中腹辺りの展開から急に、血肉を持ったような生々しい不規則さで飲み込まれ、そこからは一気に読み上げた。 視点としては全く変わらない軸があって、章を跨がない限りはシチュエーションが...
序盤は慣れない言葉のリズム感を楽しみ、〜中盤までは慣れなさによる酔いと停滞感で気怠く読み進めていたが 中腹辺りの展開から急に、血肉を持ったような生々しい不規則さで飲み込まれ、そこからは一気に読み上げた。 視点としては全く変わらない軸があって、章を跨がない限りはシチュエーションが大きく移らないのに 徹底したディティールの描写によってこんなにも得られる没入感が変わるものかと驚いた。 その一貫性に嫌悪感を抱く場合もありそうだが、何故そう過ぎるのか理由を探すと 自分の感覚を、自分のフィルターだけを通して発しているようなその浮世離れ感で。 それはわがままでも物知らずな訳でもなくて、ただ「ひとりが暮らしていく」という事を表しているだけという気がした。 外界との境界線が曖昧な訳ではなく、むしろありありと感じていく程に他者と自分と世が混在していくのなんて、まさに生活だ。 様々なことを横切らざるを得ない日々の中で策を練るのも動くのもこの身なので、そりゃそうだよなと思い始めたところからがこの小説のスタートなのかもしれない。 なんとなく避けていた理由がそのまま文章の中にあったので少し怯んだが、読めて良かったなと清々しく頼もしい気持ちでいる。
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トゥーサンが好きなら好き、と誰かが書いていたが本当にそう。奇妙で大好き。 全ての失恋した人に渡したいし、彼女のような目線で世界をみたい。というか、この本を読むと主人公の目線で世界をみている。本のインパクトの強さよ。
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