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荒地の家族
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荒地の家族

佐藤厚志(著者)

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荒地の家族

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2023/01/19
JAN 9784103541127

荒地の家族

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商品レビュー

3.5

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2023/12/16

東日本大震災後を生きる者たちの姿形

東日本大震災に見舞われてから10年余を経過し、物理的には一定の復旧・復興を遂げた被災地を舞台に、生き残った主人公のその後の生き様を軸として、家族や主人公を取り巻く人々それぞれの人間模様を、フィクションとは思えない透徹した筆致でリアルに描き出す。甚大な「災厄」を体験し、身近な者たち...

東日本大震災に見舞われてから10年余を経過し、物理的には一定の復旧・復興を遂げた被災地を舞台に、生き残った主人公のその後の生き様を軸として、家族や主人公を取り巻く人々それぞれの人間模様を、フィクションとは思えない透徹した筆致でリアルに描き出す。甚大な「災厄」を体験し、身近な者たちの死に直面しながら、その後のただでさえ厳しい現実社会を生きる運命を背負った者たち。彼らにつきまとい離れない底知れぬ不安や恐怖、払拭しきれない後悔や苦悩、こみ上げる自責的・自罰的な感情や葛藤などが、心身の不調や崩壊という具象的な姿形となって読者の眼前に厳然と提示されつつ、物語は重苦しく展開していく。最後の章では、幻影か現実世界かはっきりしないが、自然の持つ脅威や弛みない生命力が改めて描かれるとともに、主人公がそんな自然や家族らと共に生き抜いていくという決意と覚悟が読み取れ、一瞬救われたような気持ちになるが、ラストシーンは、主人公があがきながら生きてきたこれまでの道のりの厳しさと人間の日常の営みを象徴していて、切なさが胸に迫る。2022年下半期第168回芥川賞受賞作品である。

fugyogyo

2024/06/04

◆災厄から10年たった今、家族を立て直せるのか◆ 植木職人の男は、東日本大震災に遭った。 津波が男のまわりから、たくさんの人やモノをのみこんだ。それだけではない。たくさんの希望も一緒に流されてしまった。2年後に息子を残して、妻を病気で失った。淡々と全てを受け入れて、自分で自分を律...

◆災厄から10年たった今、家族を立て直せるのか◆ 植木職人の男は、東日本大震災に遭った。 津波が男のまわりから、たくさんの人やモノをのみこんだ。それだけではない。たくさんの希望も一緒に流されてしまった。2年後に息子を残して、妻を病気で失った。淡々と全てを受け入れて、自分で自分を律して生きる主人公。 生きることに負けてくよくよとしていたら敗者になるぞ、という葛藤にもがきながら、思春期の息子と向き合い、生活を立て直そうとする物語。

Posted by ブクログ

2024/05/25

震災が起こって何もかもが変わるが、時間だけは生きている人間全員に平等に流れていく。 何か劇的な変化が起こるわけでもないので、単調な話で退屈になったが、それこそが日常なのかと思った。

Posted by ブクログ

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