商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2022/12/08 |
JAN | 9784344432499 |
- 書籍
- 文庫
家康(七)
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家康(七)
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
しばらく積ん読であったが、この間読んだ砂原浩太朗の小説がきっかけに、読了。 徳川家康については、古くは山岡荘八やあるいは司馬遼太郎、隆慶一郎など様々な作家によって小説にされているが、新しい史料を駆使した著者の家康像はまた違ったイメージをもたらしてくれる。 第7巻は、天下人となった...
しばらく積ん読であったが、この間読んだ砂原浩太朗の小説がきっかけに、読了。 徳川家康については、古くは山岡荘八やあるいは司馬遼太郎、隆慶一郎など様々な作家によって小説にされているが、新しい史料を駆使した著者の家康像はまた違ったイメージをもたらしてくれる。 第7巻は、天下人となった秀吉と家康との緊張関係が綴られる。関白となった自分の元へなかなか上洛しない家康に苛立ちを募らせた秀吉が、遂に討伐の意を固める。 ちょうどその時に天正大地震が起き、その被害の大きさから決戦を断念し、秀吉は対家康政策を一変する。 天正大地震が家康と徳川家の窮地を救ったともいえる。 歴史にIFは禁物だが、この大地震がなかったら歴史はどう変わっていただろうか。 その後も、家康と秀吉との丁々発止の駆け引きは続くが、和議の一環として互いの母親たちが岡崎城で一堂に会する。 秀吉の大政所と家康の於大の方それぞれが在所の言葉でしゃべりあい、意気投合する場面は、緊迫する状況のなかで清涼感があり、読者をも和ませてくれる。
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秀吉との和睦という副題がぴったりの内容。家康は、秀吉が信長を裏切り、全く異なる世界を作ろうとしていると思っていたが、秀吉は信長の夢見た律令制に従った統治制度を志していて、同じ理想を持つことを知り、少しずつ敵対心が溶けて、恭順への姿勢に変わっていった。
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大河ドラマの影響でなく著書独特の「家康」という人物の描写、物語の進み方に興味を惹かれていた、(六)巻から間が空いたが違和感なく手にとる。 六巻まで物語を読んでみてあまり感じていなかったが、著書においてこれまでの歴史小説と違う構成の仕方が、臨場感や家康の心の機微が伝わる気がした。そ...
大河ドラマの影響でなく著書独特の「家康」という人物の描写、物語の進み方に興味を惹かれていた、(六)巻から間が空いたが違和感なく手にとる。 六巻まで物語を読んでみてあまり感じていなかったが、著書においてこれまでの歴史小説と違う構成の仕方が、臨場感や家康の心の機微が伝わる気がした。それは何かというと徹底した家康目線で物語が進んでいく事であった。 歴史小説では、大局的に物語が捉えられ同じ場面でも「家康」の苦悩や想い、戦略や戦術と半目の「秀吉」の苦悩や想い、両者の戦略や戦術、心の動きを表現する事で、互いの駆け引きや物語の進行、解説にも繋がっていた。しかし著書では徹底した家康目線に拘る事で、必ずあるはずの「秀吉」の家康に対しての想いや恐怖が解らない、この演出が人間家康の不安や苛立ちを伝わり易くし、一方の「秀吉」の存在感が大きくなり、緊張感を高め物語が締まって感じた。 もう一つ著書の良かった点は「秀吉」が語る「本能寺の変」の核心である。諸説ある「本能寺の変」の謎が物語の進行の中で腑に落ちるように伝わってきた。大変興味深い(七)巻であった。
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