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惑う星
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惑う星

リチャード・パワーズ(著者), 木原善彦(訳者)

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惑う星

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2022/11/29
JAN 9784105058777

商品レビュー

4

23件のお客様レビュー

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2025/01/18

冒頭からはじまる父親が息子と自然のなかで過ごすシーンを読んでいて、幼い頃に父と川や山で過ごした日々のことを思い出した。あの日々で彼も、この小説に書かれているように息子のことを考えたり想ったりしていたのだろうか。 当時はそんなことは考えてもいなかった気がするし、...

冒頭からはじまる父親が息子と自然のなかで過ごすシーンを読んでいて、幼い頃に父と川や山で過ごした日々のことを思い出した。あの日々で彼も、この小説に書かれているように息子のことを考えたり想ったりしていたのだろうか。 当時はそんなことは考えてもいなかった気がするし、今もそうすることしか出来ないけれど、あの日々での彼の考えや想いを想像してみたいと思った。少し泣きたいとも思った。 もう会うことの出来ない人とのコミニケーションについて最近考えることがある。コミニケーションの基本、あるいは本質が相手のことを想像することだとしたら、それも可能なのではないか。 冒頭で考えたそんなことは、その後の読書中も少し頭の隅にあったのだけれど、最後の数十頁でまた考え始めることになる。誰かを喪うこと、独りになることでそうせざる得ない、あるいは本質が顕になった、ような気がしたコミニケーションのかたち。 小説のなかでそれをある意味で可能にするのはサイエンス、テクノロジーなのだけれど、やはりそれは想い、想像することでも可能になることなのでは、とも思う。 とても悲しくて切ない物語の終わりには、それでも幸福の兆しがあった。誰かを想うこと、真摯に想像することがコミニケーションになった先に訪れる、感じるかもしれない幸福。 人と人に限らず、それを含めた世界に対峙するとき、その間に障害があるとき、折り合いがつかないとき、そこで必要なのもののひとつは、想像することなのだと思う。そこにある想像を「読んだり考えたり出来る」ようにするのが、小説、というような気もするし、それは確かに想像を促し助けてくれることがある。 この小説もそうだった。また、もう会えない人たちのことを想う。彼女、彼らとの間にあった、今もあるはずのものを想像する。まだ続いていると思う。

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2024/07/26

とても良かったです。オーバーストーリーよりずっと分かりやすい。 地球を外の星から客観的に見たときに、見える人間の抵抗?の浅はかさを語る。 地球から何万光年も遠い星の生命体の存在を感知することなど、できるのだろうか。地球の人間の歴史でも、人間では捉えられないほどの、わずかな一瞬なの...

とても良かったです。オーバーストーリーよりずっと分かりやすい。 地球を外の星から客観的に見たときに、見える人間の抵抗?の浅はかさを語る。 地球から何万光年も遠い星の生命体の存在を感知することなど、できるのだろうか。地球の人間の歴史でも、人間では捉えられないほどの、わずかな一瞬なのではないか、と思う。

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2024/06/25

生き物を愛する優しい少年と父親の物語。 ジャンル的にはSFになるとは思うが、家族愛がメインテーマだったように思う。 少しディストピア風の世界観が興味深い。 環境問題に対して、とてもメッセージ性が強い作品。 ロビンの純粋な質問がとても深い。 この著者は、他の作品も読んでみたいと思う...

生き物を愛する優しい少年と父親の物語。 ジャンル的にはSFになるとは思うが、家族愛がメインテーマだったように思う。 少しディストピア風の世界観が興味深い。 環境問題に対して、とてもメッセージ性が強い作品。 ロビンの純粋な質問がとても深い。 この著者は、他の作品も読んでみたいと思う。

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