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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2022/11/11 |
JAN | 9784041130964 |
- 書籍
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嘘つきなふたり
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嘘つきなふたり
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商品レビュー
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必然か偶然か再び出会った2人が、自由を求め、修学旅行をやり直す旅に出る。母親が全てであった光にとって、琴葉は自由そのものであり、琴葉は光を欲していた。「中山を殺した」という真実から逃げるために。お互い、「今」から逃れられず、もがいて足掻いている。中山のせいで、母親、溝口、どら焼き...
必然か偶然か再び出会った2人が、自由を求め、修学旅行をやり直す旅に出る。母親が全てであった光にとって、琴葉は自由そのものであり、琴葉は光を欲していた。「中山を殺した」という真実から逃げるために。お互い、「今」から逃れられず、もがいて足掻いている。中山のせいで、母親、溝口、どら焼きを失った琴葉。中山のせいで、琴葉、溝口、どら焼きを失った光。失ったものが似通っていて、同じ人を憎んでいる。皆は、中山のことを良い人だと褒めるが、裏の顔を知っている2人にとって、この状況は残酷であり、復讐がしたいと思うのは当然のことだろう。中山もまた、「良い教師」像に囚われ、窮屈な状態で生きていた。誰しも自分を型に当てはめて生きていることの窮屈さを抱えながら生きている。互いに秘密を抱え、「中山を殺した」という事実を背負う2人は、とてもアンバランスだが、足りないところを補い合える相棒のような感じがした。小学生の時に別れて以来の再会でこんなにも仲良くなれるのかと思ったが、何も考えていないようで、相手のことを観察している琴葉だからこそ、空いた時間を埋められたのだと思う。頭が良く、優等生のまま生きることと、頭はそんなに良くないものの、様々なことを経験して、生きる術を知っていること。どちらが正解なのか分からないし、どちらの生き方もある。でも、選択することから逃げてはいけない。そんなメッセージを感じた。選択することから逃げ続けたまま、大人になり、取り返しのつかないことになった時、中山のようにこの世界から自分を消すしかなくなるのだろう。相手を知るには自分も自己開示しなければいけない。それが例えどんなに格好悪い自分でも。光の皮を破ったのは琴葉だけでなく心音さんや、千春さんという大人だった。光と琴葉にとって、2人が初めてちゃんとした大人に見えたのではないだろうか。揺れ動く感情、自分という人間、何を信じれば良いのか分からない19歳。現実から目を逸らさず、見つめた先に、本当に大切な人と、本当の自己を見出すことができるのかなと感じた。過去は過去のまま。傷を抱えながら優しい思い出だけ保管しておく。もう、進むしかない。2人の諦めにも捉えられる感情と決意を感じた。『愛されなくても別に』でもそうだったが、対極にいる2人がお互いを必要とする関係を描くのが本当に素敵。唯一無二の存在ってこういう関係を言うのだろうなと思った。
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描かれる大人が最低だけど、その大人にも背景がある。ぐちゃぐちゃにするだけしておいてポイッと捨てて…という感じは否めないし、やはりある時にケアされなかった自分をケアできないと、人を導くような人格にはなれないんだろうなと思う。 ふたりの関係性が紆余曲折あるところや、正反対なところが面白い。友情って平坦じゃないんだよなと。 個人的には京都に行きたくなった。
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10年ぶりに再会した同級生と"正解を選ぶだけの人生"からの逃避行。互いに秘密を抱えながら。 「決断から逃げ続けていると、それが癖になっちゃう」から、自由を恐れずに生きていきたい。
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