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写楽女
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写楽女

森明日香(著者)

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写楽女

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川春樹事務所
発売年月日 2022/10/14
JAN 9784758414319

商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

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2023/09/27

25年大河ドラマ予習として読みました これまで読んだ蔦屋重三郎関係の時代小説の中で一番読みやすかったのは、たぶん女性視点で書かれていることと、時代背景知らなくてもわかる簡単な言葉で書かれてるからかな

Posted by ブクログ

2023/03/13

地本問屋「耕書堂」と主人、蔦重こと蔦屋重三郎。喜多川歌麿を世に出したやり手の経営者だ。この度彼が目をつけたのは誰も知らない絵師「写楽」だった。絵の修行などしてこなかった写楽の役者絵は江戸の人々に驚かれたが、受け入れられなかった。それでも彼の才能を信じる蔦重は、他の絵師に手伝わせて...

地本問屋「耕書堂」と主人、蔦重こと蔦屋重三郎。喜多川歌麿を世に出したやり手の経営者だ。この度彼が目をつけたのは誰も知らない絵師「写楽」だった。絵の修行などしてこなかった写楽の役者絵は江戸の人々に驚かれたが、受け入れられなかった。それでも彼の才能を信じる蔦重は、他の絵師に手伝わせて次々と描かせる。写楽の絵は望み通りに売れるのか。その日々を側で見守っていた女中のお駒を主人公に描いた作品。 お駒も手伝いの一人として写楽の絵に関わる。 そして手伝いの絵師たちもやがて名のある絵師として世間を賑わせる。やがてお駒と写楽は静かな想いを抱き合うようになるが、その先には別れがあった。 いまだに謎の多い写楽を描いているが、この作品の中の写楽は控えめで自信なさげ。面白い写楽だなと思った。全体的に静謐な印象の作品。

Posted by ブクログ

2023/01/25

強烈なインパクトの作品を数多く残し世界的に高い評価を受けながら、不明な部分の多い東洲斎写楽。約10か月の短い期間に、役者絵 やその他の作品を版行したのちに忽然と姿を消した謎の絵師の正体に迫る作品は多い。本作は、現在で主流となっている説で写楽を阿波徳島藩主蜂須賀家のお抱えの能役者・...

強烈なインパクトの作品を数多く残し世界的に高い評価を受けながら、不明な部分の多い東洲斎写楽。約10か月の短い期間に、役者絵 やその他の作品を版行したのちに忽然と姿を消した謎の絵師の正体に迫る作品は多い。本作は、現在で主流となっている説で写楽を阿波徳島藩主蜂須賀家のお抱えの能役者・斎藤十郎兵衛で(さいとうじゅうろうべえ)と踏まえた上で、主人公は写楽ではなく、お駒という女中の視点で綴られている。森さんは、江戸時代の絵師を調べていて「女が一人、工房にいた」という一文が頭に浮かんだことが始まりだったと語っているが、私は北斎の娘だったお栄・葛飾応為しか知らないので、写楽の近くにも女絵師が存在したのかという思いもあった。 お駒は酒を飲んでは暴力をふるう夫と縁を切り、流れ流れて『耕書堂』に居ついた。暴力の記憶や子供を持てなかったことに、苦しい想いを抱きながら暮らしていた。写楽の抜きんでた才能にいち早く目を付けた『耕書堂』の主人・重三郎はお駒に写楽の賄いを任す。お駒はいつしか写楽に想いを寄せ始め、やがて絵の線引きを手伝うまでになる。期待が一段と膨らんだ。大きな仕事を成すにはお駒のような存在が重要だとわかりつつも、下働きや写楽の話し相手になるお駒の造形に不満が募るのは隠せない。結果的には、写楽が姿を消し、お駒は女中頭だったおみちの口入れで大店の後添に縁付き所帯を切り盛りし先妻の子らを育て孫の面倒を見る幸せな老後を送った。結末にさしかかり、お駒の幼なじみでずっと登場していた鉄蔵が後に葛飾北斎だったとわかり、地団駄踏んだ私。出戻りの娘のお栄も登場して、鉄蔵が「俺が死んだらおめぇ、どうするんだい」と言うと、女絵師となったお栄は「てめえの生き方くれぇ、でめぇで決めねえでどうするんだいっ」と啖呵を切るのだ。その言い合いを聞いていたお駒は、血のつながらない孫をあやしながら若い時分の頃をふりかえる。あの頃とはちがうのだ。内助の功を喜びとしていたお駒、後添いに入った大きな店を支えるには小さな礎を疎かにしてはならない。小さな礎を軽んじるといつしか土台が揺らぎ柱が傾くと内助の功に精を出した。お駒は分をわきまえ、大きな商家の小さな礎となることに徹しそれを矜持として生きて来た。思えば、女中頭だったおみちはお駒より年上で、二世を誓った浪人の面影を忘れずに嫁がなかったが、あの世で夫婦になれると満足してこの世を去っている。3世代の女たちの生き方が三者三様に描かれていたことになる。 本作で当時の写楽の絵が競争相手となった浮世絵師と比べて説明されていた。大人気となった大首絵や2期、3期、4期と変遷する様を、スマホでググり鑑賞しながらの読書はさながら美術館巡りをしているようで豊かで愉しい時間だった。 『耕書堂』店主の重三郎が、才能を持って生まれた者とそうではなかった自分の気持ちを吐露する箇所は、どの時代にも繰り返される創作者の苦悩を見るようで痛々しい。 写楽女とは 絵師は弟子に自分の名前を分け与える。とりわけすぐれた弟子には2代目、3代目を襲名させることもある。女の弟子には龍女、千代女など号の末尾に「女」をつける。女の絵師は少なくその号はひときわ目立つ。歌川豊国は自らの弟子に「国登女」という号を与えたとある。鉄蔵はお駒を「写楽女」と呼んだ。「あたしは弟子と呼ばれるほどのことはしていない」というお駒に、「いや、最後まで写楽工房にいたあんたこそ、写楽女だ。あいつはあんたに救われていたんだ」というのだが・・・。 『しゃらくめ』というのには引っ掛かりを覚える。私にはまるで”写楽の女”と勘違いされるような響きに聴こえてしまうのだ(笑)

Posted by ブクログ

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