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小さなことばたちの辞書
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小さなことばたちの辞書

ピップ・ウィリアムズ(著者), 最所篤子(訳者)

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小さなことばたちの辞書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2022/09/23
JAN 9784093567350

小さなことばたちの辞書

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商品レビュー

4.5

41件のお客様レビュー

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2026/06/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

『辞書を編む』が好きなら多分これも、という安直な考えで取り掛かったが正しかった。時代性や実際のオックスフォード辞書に関するエピソードなども知っていればさらに楽しめた気がする。 辞書の脱語の理由づけにもなっている、主人公の窃盗癖めいた欠点(というよりは地の文で描写される、自分に都合のいいように考える内心)だけはどうしても受け入れがたかったが、その他の部分のおもしろさはそれを補って余りある。長いのも助かった。

Posted by ブクログ

2026/05/24

19世紀末のイギリスを舞台に、『オックスフォード英語大辞典』の編纂に携わった女性、エズメの生涯を描いた歴史大河小説。 「辞書編纂者や辞書の用例に用いられる書物の書き手は男性ばかりで、それはすなわち辞書の内容が男性の言葉に偏ったものになっているということではないか」というのは自分...

19世紀末のイギリスを舞台に、『オックスフォード英語大辞典』の編纂に携わった女性、エズメの生涯を描いた歴史大河小説。 「辞書編纂者や辞書の用例に用いられる書物の書き手は男性ばかりで、それはすなわち辞書の内容が男性の言葉に偏ったものになっているということではないか」というのは自分が今まで考えたこともなかった視点で、新しい気づきを与えてくれました。 もちろん現代の日本は本作で描かれる当時のイギリスと状況はだいぶ違いますが、それでも男性目線に偏って作られたものが社会規範としてまかり通っているようなことって今でも結構多いよなと。 また、印象的だったのは終盤、"奴隷娘"を意味する「ボンドメイド」という言葉に対するリジーの一言。 「あたしはねえ、あんたがこんなちっちゃこい頃からあんたのボンドメイドだったの、エッシーメイ。そしてね、それを喜ばなかった日は一日もないんだよ」 リジーの言葉を受けて、エズメはこの「ボンドメイド」の語を、「愛情、献身、あるいは義務によって生涯結ばれていること」と再定義したのでした。 どんな言葉も、辞書による定義に関わらず、それが発された状況、間柄、文脈によって意味は全く変わるもので、重要なのはそれが相手に対する真心、リスペクトをもって発されたものであるか否かということだと思います。 自分の発する言葉がいつも相手にとってなるべく優しい形をしているように意識していきたいし、世界中にネガティブな言葉よりも優しい素敵な言葉がどんどん増えていく未来であってほしいなと思いました。 普段なかなか読まないジャンルなので読み終えるのにだいぶ時間がかかってしまいましたが、一人の女性の生涯を通じて、私たちの世界を形作っている「言葉」というものの奥深さや難しさを改めて感じることができた1冊でした。 史実にイマジネーションを掛け合わせて、架空の女性の生涯をこんなに重厚な歴史大河作品に仕上げた作者の方には感服の一言。 巻末に、作中で描写のあった写字室のスタッフたちの集合写真の実物が掲載されているのを見て、作中のキャラクターたちが歴史の中に実在していたことを実感できておお!と嬉しくなりました(^^)

Posted by ブクログ

2026/04/16

オックスフォード英語大辞典(The Oxford English Dictionary、略称OED)の編纂事業に携わった女性エズメの物語です。 著者のピップ・ウィリアムズは、編纂主幹のマレー博士についての本を読み、以下のような疑問をもったそうです。 『私はその本を大変面白く読...

オックスフォード英語大辞典(The Oxford English Dictionary、略称OED)の編纂事業に携わった女性エズメの物語です。 著者のピップ・ウィリアムズは、編纂主幹のマレー博士についての本を読み、以下のような疑問をもったそうです。 『私はその本を大変面白く読んだものの、〈辞典〉はじつに男性中心の事業だったのだという印象が残った。(中略) この物語のどこに女性がいるのだろう、と私は思った。彼女たちの不在は問題だろうか?』 (著者あとがきから) 著者は、「女性たちの不在は問題だ」と続けます。この問題提起から、物語は始まりました。 とは言え、この作品は女性差別を強調して男性を非難したいのではなく、女性たちが編纂事業にどのように関わっていたのかというところに重きをおいています。辞典に載せるための言葉の用例を集め続けたディータとその妹ベス、編纂主幹を父にもち、事業の一員として勤めあげたマレー姉妹やエレノア・ブラッドリー。表舞台にはいなかったものの、彼女たちは確かに存在していたということを、作品を通して知ることができました。 写字室(スクリプトリウム)で育った小さなエズメは、知りたいと思う言葉の意味が辞典に載っていないことに気づきます。そして、男性に遣われたことがない言葉、書かれたことがない言葉は辞典に載らないことを知り、自分なりに言葉を採録し始めます。それは自ずと、男性によって排除された「女性たちの言葉」の集まりになっていきます。 エズメは好奇心旺盛でセリフも質問が目立ち、まわりの大人たちが頼り甲斐があるだけに、少し幼い子にも見えました。また、ティルダやリジーのように、自分のすべきことが分かっている人間と対照的にも感じました。 しかし、物語終盤で、彼女と夫による辞書『女性のことばとその意味』を図書館に収蔵してもらうよう掛け合う場面は本当に頼もしかったです。まわりに引け目すら感じていそうだった彼女が、初めてはっきりと前を見据えているように見えました。 エズメ自身は架空の人物ですが、実在の人物も多く登場しますし、歴史的な事実に沿って話が展開していくので、その時代のことを知る上でも興味深い作品でした。

Posted by ブクログ

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