商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2022/09/14 |
| JAN | 9784152101648 |
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インドのことを知らなさすぎた。女・子どもにこんな惨たらしい仕打ちをするとは。法も役に立っていない社会の側面があるとは。貧困と悪慣習とに子どもたちが犠牲になって喘いでいる国は他にもあるだろう。あたりまえの教育を受けられないというのは、今ある境遇に疑問をもつこともできないということだ...
インドのことを知らなさすぎた。女・子どもにこんな惨たらしい仕打ちをするとは。法も役に立っていない社会の側面があるとは。貧困と悪慣習とに子どもたちが犠牲になって喘いでいる国は他にもあるだろう。あたりまえの教育を受けられないというのは、今ある境遇に疑問をもつこともできないということだ。西暦も2000年たって、カースト制度、なんとかならないのか。 ひとりのフランス人女性の絶望が、インドでの希望の灯火へと変わりゆく。子どもを搾取する親を説得し、学校を創り通わせるレナの働きはなかなかできることではない。愚かしくも尊い、人間って如何様にでもなれる。
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ある事情を抱えて、インド南部の村へ逃避行したフランス人女性(元英語教師)が、不可触民の子どもたちのための学校を作るお話。 インドのエネルギッシュさや伝統的な習慣の美しい描写のほか、今なお続くカースト差別、児童労働、児童婚、忌み嫌われる不可触民であるのに女性が襲われるという逆説の事...
ある事情を抱えて、インド南部の村へ逃避行したフランス人女性(元英語教師)が、不可触民の子どもたちのための学校を作るお話。 インドのエネルギッシュさや伝統的な習慣の美しい描写のほか、今なお続くカースト差別、児童労働、児童婚、忌み嫌われる不可触民であるのに女性が襲われるという逆説の事実。 不可触民の差別から脱するために、ヒンドゥー教からキリスト教に改宗しているくせに、伝統的な価値観に則って12歳の少女を結婚させようとする養父母。赤色と金色の美しい布に刺繍が施されたきらびやかな婚礼衣装を纏う少女の悲しみ。 「新妻は家族と別れ、夫の家族と同居し、その所有物となる。」所有物、という単語を人に使うことの意味。 「子供はすべて持っている。奪われないかぎり。(プレヴェール)」でも、奪われるものがあまりにも多い。 粗悪に感じるインドの習俗だけど、他国から見たら日本もありえないと思われることがあるんだと思う。世界経済フォーラムが発表する、ジェンダー・ギャップ指数によると146カ国中、日本は118位(2024.6月発表)。教育の指数は良いけど、経済と政治の指数が低いと。インドのカースト制社会で生き抜くよりははるかにマシだとも思うけど、生きづらさは確かに感じる。どうやって変えていけるんだろうね。 「人生は過去をふりかえることでしか理解できない。しかし人生は未来を向いてしか生きられない。(キルケゴール)」
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私自身、生まれてからこれまで何度「どうして女に生まれてしまったんだろう」と考えたか分からない。なのに、もっと苦しい状況に置かれている女たちがいる。そのことに絶望する。 いったい、彼女たちにとって知識は救いなのだろうか。 何も知らず置かれた仕組みの中で淡々と生を終える事と、外の世...
私自身、生まれてからこれまで何度「どうして女に生まれてしまったんだろう」と考えたか分からない。なのに、もっと苦しい状況に置かれている女たちがいる。そのことに絶望する。 いったい、彼女たちにとって知識は救いなのだろうか。 何も知らず置かれた仕組みの中で淡々と生を終える事と、外の世界がある事だけを知りながら逃れられない檻の中で生きる事。どちらが幸せなのか。いつもいつも考えて、わからないと思う。 何も知らずに一生を終えた沢山の彼女たちが不幸であったと決め付けたくは無い。けれど、一人でも多くの若い彼女たちが自らの選択で人生を歩めるような時代が来て欲しいとも思う。 読んでいて映画のシーンが浮かぶような、鮮明で苦い一冊だった。
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