商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2022/09/07 |
JAN | 9784065279342 |
- 書籍
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素数とバレーボール
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素数とバレーボール
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商品レビュー
3.6
19件のお客様レビュー
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表紙が可愛くて手に取った作品。 「41歳の自分がどうなっているか賭けよう」 高校時代、部活の仲間内で面白半分に交わした言葉に懐かしい思い出がよみがえる。私も高校時代、社会の授業で似たような課題があった。あの頃は数十年先の未来なんて考えもつかずなんて書いていいのか迷ったっけ。結局当時悩んだ末何を書いたのか思い出せない。 高校時代からの二十年後と41歳からの二十年後は同じ二十年でも体感速度がまったく違う。色濃かった二十年と違い、これから先の年月はあっという間に過ぎていくのかと思うとなんだか怖い。 不惑や厄年といった、人生の苦難を味わうお年頃の登場人物たちが、まさに人生の崖っぷちを経験し、棚ぼた式にそこから這い上がろうとする物語。 現実はそんなに甘くはない、と思いつつも棚ぼたの活用方法が人それぞれ違っていて面白かった。こういう時その人の性格が反映されるもの。 特に北浜慎介の話が妙に刺さった。私も慎介と同じく職場の人間関係にモヤッとした気持ちを抱えているので。 慎介が受診した臨床心理士の言葉にハッとした。 「その人はあなたの人生にとってまったく関係がない人」そんな考え方もあるのだと思うととても気が楽になった。私も慎介と一緒にカウンセリングを受けているような気持ちになれた。反りの合わない人は自分になんの影響も残せない、と自分の中の古いアルバムに仕舞う。これから私もそんな風にしていきたい。
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誰もが何らかの欠陥を抱えたまま、それでも生きていく。 同じ筆者の作品「ロス男」と同じく、ロスジェネ世代が主人公の小説なので、同じロスジェネ世代の自分にとっては共感できる部分も沢山あった。
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素数は殆どが奇数で、2が唯一の偶数である事などを興味持って調べていた岸高バレー部の部員1人が、筋萎縮側索硬化症(ALS)、脳の悪性癌に悩まされながら必死で生き抜いて34・5歳の若さで他界したが、冷凍保存しておいて医療が発展した未来に解凍して蘇生させる方法に一抹の期待を込めて望みを託し、残った金をバレー部のみんなにわけてくれる物語でした。
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