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私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか? NHK出版新書681

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | NHK出版 |
発売年月日 | 2022/08/10 |
JAN | 9784140886816 |
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私の文学史
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商品レビュー
4
17件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
熱狂からの離脱、という考えに 自覚がありすぎてショックを 受けつつ、 私自身も最近、一つの何かに受動的に没頭する ことへの虚しさや 無を感じていたので これだこれだこの言葉だ…と胸に刻んだ 終始、町田さんの声で脳内再生された。
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創作に向かう姿勢が大いに語られていてとても面白い。小説とは何か、文学とは何かを追求し続けている。先日読み終えた保坂和志の『書きあぐねている人のための小説入門』と同じだ。行きつくところは違っていても、同じ姿勢で追求し続けている。 去年見た『ザ・ホエール』という映画の主人公が大学でエッセイの書き方を教えていて、繰り返し語られるエッセイで重要なことが、町田さんと全く同じで驚く。 表現に自覚的な人は考えていることが似てくるのだろうか。たまたま最近読んだり見たりしたものに共通点があっただけだろうか。 自分は漫画家なので、漫画について「はたしてそれが漫画なのか」と追及することがあるかと言えば全然ない。だからこの体たらくなのか。素晴らしい作家の皆さんがそうなので、もっと気にしたほうがよさそうだ。
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なぜ町田康が好きなのか。作品に対して自分がぼんやり感じてはいたことと町田康自身の言葉で説明されていたことに乖離がなく嬉しかった。なぜだか。 まず文体。 最近は文体の時代ではないのかな、というのには納得というか共感。主義主張、もしくは物語の価値が強い気がする。個人的に、物語を読むの...
なぜ町田康が好きなのか。作品に対して自分がぼんやり感じてはいたことと町田康自身の言葉で説明されていたことに乖離がなく嬉しかった。なぜだか。 まず文体。 最近は文体の時代ではないのかな、というのには納得というか共感。主義主張、もしくは物語の価値が強い気がする。個人的に、物語を読むのは面白いのだが感動は薄いのである。物語や主義は、私は消費してしまうみたいだ。 言葉を疑うということと、オリジナリティに拘泥しないこと。本当にこの言い回しは真実なのか?と追求するだけでなく、自分らしさにこだわるほうにも寄らない。どこにも身を置かない感じが、町田の文体なんじゃないか。 また笑いについて。 「この世の真実こそがおもしろいことなんです」 ーーよくわかる。それが“interesting ”なときもあるし、“笑ろてまう”なときもある。おもしろいことを虐げているとおもしろくない、というのもわかる。 ところで井伏鱒二読みたくなった。一幅の絵のようなエピソードを「なんかわからんけどいいなぁ」と感じることは、日常でもよくある。 純文学が好きなのだが、たぶんこのせい。 それと 昔のものが好きだというシンプルな話。 自分も子どもの頃から時代劇や落語が好きだったため、もとから町田の世界観に惹かれる素養があったんだろね。 最後に翻訳の話。 要するに言葉の選び方の話であるが。 「決定された一個しかない言葉ってないんですね。その人がそれをどういうふうに使っているかというのは、いつでも考えないと」 これは人と会話しているときにすごく感じる。同じ日本語を使っていても、実は相手と自分は違う意味で用いているなという感覚。そして自分の言語が自分にしか通用していない恐怖というか。 「共通で、絶対に疑いようのない言葉だけ使って、誰もそれを疑わないというものにしていくと、結局何も言うてないのと一緒だし、何も聞いていないのと一緒やな」 そのとおりと思う。今、それでケンカしている人らをよく見る。お互い言っている意味が理解できてない状態で戦っている。 そして「人間はたまらなく孤独」で、 「自分しかわからん魂」に形を与えたい。そのために言葉で塗り固めていく。 文学の最終的な目的… と、書いているとキリがない。 ただなんか、自分の考えと町田康の言ってることに乖離がなく嬉しかった、とか感じている自分が恥ずかしいやつだなと最後に。 自意識。
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