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森鴎外 学芸の散歩者 岩波新書1937
968円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2022/07/21 |
JAN | 9784004319375 |
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森鴎外 学芸の散歩者
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
森鷗外に関し、コンパクトに纏まった通史を知ることができる。 紙面が限られるので、やむを得ないところがあるが、各作品の紹介は、情報としては不十分が否めない。 なお、作品を読んでから、本著を読むべし。 (これはMUST) エピローグに戦後の鷗外研究の書籍一覧があり、これは参考になる。...
森鷗外に関し、コンパクトに纏まった通史を知ることができる。 紙面が限られるので、やむを得ないところがあるが、各作品の紹介は、情報としては不十分が否めない。 なお、作品を読んでから、本著を読むべし。 (これはMUST) エピローグに戦後の鷗外研究の書籍一覧があり、これは参考になる。 以下抜粋~ ・刷新を急いだ慶応義塾のために、荷風は鷗外と連絡を取りつつ、いろいろと相談にのってもらったことが、残された資料からうかがえる。二月、慶応義塾大学文学部教授永井荷風が誕生し、五月、「三田文学」が創刊される。鷗外は毎号執筆することを約束し、「スバル」、「三田文学」を拠点とする鷗外の創作活動が、一層加速されるわけだ。 ・「八方塞がり」を「かのように」で処理するのは一つの方法だが、綾小路の言葉にもあるように、「突貫」する意欲を失ったら現実に飲み込まれるだけである。この一節に示された緊張感こそ、鷗外自身の一を示していよう。 ・「制度」がそのものとして正しく機能しない、ゆがんだ人間社会の空隙に向かう鋒であり、いちは鷗外の思いを代弁する存在になっているようにも思う。
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鴎外の生涯について知っている、そして、著作についても大体の作品名と内容を知っている、という人向けかもしれないなと思いました。 例えば、留学から帰国して書かれた「舞姫」のように、彼の人生のイベントとその時に書かれた作品には関連性が見出されたりするわけですが、本書は彼の人生を追いなが...
鴎外の生涯について知っている、そして、著作についても大体の作品名と内容を知っている、という人向けかもしれないなと思いました。 例えば、留学から帰国して書かれた「舞姫」のように、彼の人生のイベントとその時に書かれた作品には関連性が見出されたりするわけですが、本書は彼の人生を追いながら「この時期にはこの作品を、こういった雑誌を創刊し…。その頃の時世はこういうもので、当時交流あった文学者は…」と、タイミング毎に横串で紹介してくる形式なので、「森鴎外」という人物について「へぇ、こんな時期にこんなものを」的な気づきといいますか、すこし視野が広がって理解が進んだ気がします。面白かった。
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分量の制限もあり、全体的に総花的で面白味を欠くかもしれないが、 節々で著者の知識の奥行と考証の多面性を感じることとなった。 とくに、鴎外の著作だけでなく、関連書籍の刊行年度も並記することで、当時の 鴎外がいかに限られた資料からイメージを拡げていたか、立体的に示すことに 成功してい...
分量の制限もあり、全体的に総花的で面白味を欠くかもしれないが、 節々で著者の知識の奥行と考証の多面性を感じることとなった。 とくに、鴎外の著作だけでなく、関連書籍の刊行年度も並記することで、当時の 鴎外がいかに限られた資料からイメージを拡げていたか、立体的に示すことに 成功している。読者の視点を「当時」に誘う、細やかで専門家らしい技量だと思う。 綺羅星のごとき文人たちがつねに鴎外の周囲を彩っていたことを思えば、 「鴎外は近代文学の結節点」という指摘も首肯できる。
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