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心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学
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心はこうして創られる 「即興する脳」の心理学
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商品レビュー
3.9
15件のお客様レビュー
心には意識・無意識といった区別よ深層心理といった深みなどなく表面的な振る舞いのみが全てであるという解説が書かれている。意識といった太古から人類が考え続けた事柄に関して心理学的にその本質をついている。身近な疑問から徐々に深いところに入っていき、疑問が順番に生じてくる点を順を追って解...
心には意識・無意識といった区別よ深層心理といった深みなどなく表面的な振る舞いのみが全てであるという解説が書かれている。意識といった太古から人類が考え続けた事柄に関して心理学的にその本質をついている。身近な疑問から徐々に深いところに入っていき、疑問が順番に生じてくる点を順を追って解決してゆくので流れを追いやすかった。
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原題はThe Mind is Flat: The Illusion of Mental Depth and The Improvised Mind 訳すと、マインドは真っ平だ(たいしたことない):精神の深層をめぐる幻想と即興するマインド 日本語タイトルはよくできていると思うが、英語の原題も念頭に読むと、読みやすい。 心は表面のみだとしたら心の奥の動機や欲望や選好性は存在しない、ということを最初から訴えて具体例をこれでもかと展開してくる。前半は読んで疲れてきたが、途中から何故か急にフローに入り一気に読み進む。大学時代によくわからないけど理解しようとしたフロイトやユングは何だったのだろう??と思わされる。後頭部をガツンと殴られたような感覚になった。 以下引用するロイテルスバルトの不可能物体の話しはふむふむと思った。 「まず一つには、知覚のしくみについての日常的発想には、何かひどく間違ったところがある、ということ。」 「二つには、私たちの脳は画像のあちこちを同時には把握していないことを教えてくれている。部分部分をなぞっているとき、一ヵ所だけを取ってみれば、完璧に整然とした奥行きがある。一部分(特定の一列、特定の立方体、特定の平面など)の三次元的解釈には、なんら矛盾はない。ところが、それらの解釈を辻褄の合った全体像にまとめ上げることはできない。脳は世界を、あくまでひと欠片ずつ、ちらりちらりと受け入れていることがわかるのだ。」 「三つには、私たちは的外れに自信満々であること。不可能物体を見ていると、多少は妙な図形ではあっても、三次元の光景を目にしているという圧倒的な「実感」がある。しかし、確固たる立体を見ているという実感は勘違いも甚だしい。目にしているのは三次元的な解釈の不可能な、平べったい画像でしかないのだから 3。これもまた、深さがまぼろしにすぎない例の一つである。不可能物体の奥行きという文字どおりの意味でも、物語や説明の深みのように比喩的な意味でも、深さの錯覚はあらゆるところに蔓延っているのだ。」 ソ連の映画監督の話しから導き出されるクレショフ効果も興味深い。俳優は同じ表情でも映像を編集することで観客が映像間の関係性を無意識に推測し、ストーリーや感情を構築する現象を指し、これは現代にもよくあるエピソードだなあと感じた。映画にとどまらず、人間による情報の解釈というのは、前後の文脈に基づいてどのようにでも変わりうる。ショート動画では人間を深く考えさせないのでなおのこと。 広告、選挙運動、様々なものと向き合うときの前提として考えておきたい。
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心は”即興”(ここでは瞬間的な感情に対する脳のはたらき?)の連続によって生み出されている。 この”即興”は、できるだけ思考や行動に一貫性を持たせること、「役柄(キャラクター)に徹し」続けることを任務としている。 我々が認知している深層心理や本当の自分などはなく、脳がその場で役柄に...
心は”即興”(ここでは瞬間的な感情に対する脳のはたらき?)の連続によって生み出されている。 この”即興”は、できるだけ思考や行動に一貫性を持たせること、「役柄(キャラクター)に徹し」続けることを任務としている。 我々が認知している深層心理や本当の自分などはなく、脳がその場で役柄に沿うように創り出す虚構なのだ。(要約) 興味ある章だけサラッと読んだだけだけど結構面白かった。場によって軸がブレてる人が容易に存在する理由にはうってつけの一説だと思った。
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