商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 鈴木出版 |
発売年月日 | 2022/06/29 |
JAN | 9784790233916 |
- 書籍
- 児童書
5番レーン
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5番レーン
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商品レビュー
4.1
28件のお客様レビュー
2023年度の課題図書。 水泳に打ち込む韓国の小学6年生のナル。ライバルが現れ負けが続いている。 水着に何かあるのではないかと疑うナル、そのことが思わぬ出来事に発展してしまう。 何かに打ち込みながら、ふっとこれでいいのかと立ち止まってしまう。このままでいいのか悩みながら、でも自分...
2023年度の課題図書。 水泳に打ち込む韓国の小学6年生のナル。ライバルが現れ負けが続いている。 水着に何かあるのではないかと疑うナル、そのことが思わぬ出来事に発展してしまう。 何かに打ち込みながら、ふっとこれでいいのかと立ち止まってしまう。このままでいいのか悩みながら、でも自分でも選び取っていく。 大人になる手前の難しい年代、何がしたいのか、何をしたら良いのか悩む時期。 周りのアドバイスも聞きながら成長していくナルの姿は子ども達の等身大の姿。 異性に対する微笑ましいエピソードも交えられていてこの年代の子どもが共感を持てそうだ。 読後感、自分のこれからのヒントが見つかるといいなあ。
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子どもたちの歓声や水の音がたしかに聞こえてきた。5番レーンとは水泳大会で予選2位の選手が泳ぐレーンだと初めて知った! 6年生のカン・ナルは漢江(ハンガン)小水泳部のエース。全国ジュニア体育大会で、ライバルのキム・チョヒにまたしても負けてしまう。くやしさのあまり彼女の水着のせいだ...
子どもたちの歓声や水の音がたしかに聞こえてきた。5番レーンとは水泳大会で予選2位の選手が泳ぐレーンだと初めて知った! 6年生のカン・ナルは漢江(ハンガン)小水泳部のエース。全国ジュニア体育大会で、ライバルのキム・チョヒにまたしても負けてしまう。くやしさのあまり彼女の水着のせいだと言い訳をするナルに、「どう負けるかがどう勝つかより大切」と告げるコーチが良い。自分に向きあい考えてみるようにと言われても、水泳で勝つこと以外にどんな意味があるのかナルにはわからない!苦しみながらその答えを見つけるまでの心の変化が描かれていく。 幼なじみのスンナムをはじめ、水泳部の仲間との関わり方を微笑ましく感じながら読み進めていると、転校生チョン・テアンが現れ、水泳部に少しずつさざなみが立ち始める。 科学と水泳が大好きなテアンは、ナルのロールモデルが誰なのか?大切な秘密を知りたいと思う。姉のボドゥルが競泳をやめて高跳込に転向した理由を"逃げ"だと思い聞くことが怖かったナルは、競技後の姉を見て自分の弱さに気づかされる。 水泳部に仲間入りしたテアンがとても大人で魅力的! なんで水泳がやりたいの?(ナル) 楽しいからかなあ (テアン) ナルの気持ちだけでなく「競泳をやめることは簡単なことじゃなかったはず」とお姉さんの気持ちにも気づくことができるテアンが素敵。 ナルとの二つの約束にもグッとくる。 チョヒに告白して落ち込むナルへのプレゼントと、手紙の追伸に書かれた言葉に思わず泣けてきた。 夏、毎日の練習で身につけた感覚は裏切らない。決勝のスタート台にあがる以上真剣勝負!それが予選で落ちた選手への礼儀であり、ライバルのチョヒへの礼儀、8年間水泳のことしか考えてこなかったナル自身への礼儀だから… スタート、ターンして、タッチする。 真っ青な水の中を泳ぐ子らの絵が読後にきらきら輝いて見えてきた。 (鈴木出版の児童文学 この地球を生きる子どもたち)は、やはり良書だと思う。 星は文句なしの5です。
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水泳のエリートを育てる水泳部に在籍しているカン・ナル。漢江(ハンガン)小学校の自由形のエースだ。水泳歴8年。しかし、ここしばらく優勝から遠ざかっていた。プルン小学校のキム・チョヒが立ちはだかっているから。 ナルは姉の影響で水泳を始めた。姉が中学で競泳をやめて高飛込に変更した事がショックで、なぜあれ程打ち込んでいたのにやめてしまえるのか、それなら最初からやらなければいいのに、とまで思う。そして勝ちにこだわるあまり、とんでもない行動をしてしまい苦しむ。しかし、転校生のチョン・テヤンが、自身も水泳に打ち込み、ナルを理解しようと考えてくれ、いつでも味方だよと言ってくれた事で、水泳に対する考え方を変える。 ストイックで真っ直ぐに水泳に取り組むナルは、それ故に決勝を辞退しようとする。 韓国のエリート教育はこういう風に行われるのか、と感心しつつ、小学校6年生というのは、なんて純粋に物事に向き合えるのか、と羨ましくなった。仲間がいることの素晴らしさがよく描かれている。 ナルのお母さんが自分の経験を話してくれて、素敵な親子だなぁと感じた。また、勝ち方より負け方が大事なんだ、と教えるコーチの言葉の意味を考えるナルも素晴らしい。 清々しい小説だった。
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